about the Blog

 私がはじめて、アメリカ南部の料理を口にしたのは、学生だったとき、観光でアトランタのマーティン・ルーサー・キング牧師の記念館を訪れたときです。当時は、その記念館の2階に、アメリカ南部の伝統的な料理を出すカフェがあり、何気にそのカフェで 遅めのランチをとったのが、最初の経験でした。その時、アメリカ にもこんなにおいしいものがあったのかと、ひどく感激したことをよく覚えています。そのから10年以上の月日を経て、縁があって、ジョージアにある 大学に留学する機会に恵まれたのですが、留学先にジョージアを選んだ理由の一つは、南部に行けば、おいしいものが一杯 食べられる、と思いがあったことは否定できません。

 南部料理と同様に、私がアメリカの生活で魅了されたのは、アメリカの家庭ではどこにでもある、大きなオーブンがついたキッチンでした。私は小さなころからお料理とお菓子作りが好きたっだので、毎日のようにマフィンやコーンブレッドを焼いていました。留学したばかりのころは、車がなく、日本の食品が売っている郊外のスーパーに簡単には行くことが出来ませんでした。しかし、近くのスーパーでアメリカのお米と豆、豚肉の燻製を買って、新たな南部料理に挑戦することがとても楽しみでした。

 そして、留学時代にアメリカ南部での生活について、多くの人に知っていもらおうと、私は小さなHPを始めました。その時にいくつかの南部料理のレシピを紹介したのですが、その後日本に帰国してから、レシピコーナーだけを独立させて作成したHPが、このブログの前身となっています。留学時代に最初のHPを作成したとき、私は電話回線でインターネットにアクセスしていました。大きな写真をアップロードすることが出来ないので、小さな写真をいかに見やすくきれいに表示させるかということに苦心していました。

 それから、私たちのネット環境は大きく変わりました。とくにスマートフォンとSNSの普及が、私たちの生活を一変させたと思います。しかしながら、私たちの食生活とライフスタイルは、大きくは変わっていないように思われます。多くの人は家で毎日同じような食事の準備をすることに追われているし、アメリカのようのホームパーティを開くことは一般的ではありません。私が今住んでいる地域では、一戸建ての住宅は一億円以上することが珍しくありませんが、ほとんどの場合、家のキッチンには食洗機もオーブンもついていません。私が留学していたとき、一か月の生活費を7万円程度におさえて慎ましく生活していたときのライフスタイルが、日本では月に20万円以上の住宅費を費やしても、手に入れるのは難しいかもしれません。

 これはかなり由々しきことです。個人的には、日本人は皆勤勉だし、モラルも高く、頭が切れる優秀な人も多いと思います。しかしながら、優秀な日本人が、高い志をもちつつ、人一倍努力しても、アメリカでは誰でも簡単に手に入れられるようなライフスタイルが、日本では著しく難しいというのはなかなか受け入れ難い現実です。一体なぜなのだろうかと考えたとき、そもそも大多数の日本人が、頻繁な来客にも対応できるような大容量の食洗機と、七面鳥の丸焼きができるようなオーブンも、そしてこれらの食材を十分に格納できるパントリーや冷蔵庫がある生活を望んでいないという、単純なことに気が付きました。そしてなぜ望まないかというと、このような設備を必要とするライフスタイルを経験したこともないし、ただ単に知識としてさえ、知らないからなのです。

 そもそも消費者が望まないものに、生産者が高いコストをはらって、わざわざ上級のスペックを供給するなどということはありえません。従って、安価で高スペックのものを手に入れたいと望むのであれば、同じような豊かなライフスタイルを望む人たちを増やすべき、情報を発信していくことが重要であると私は考えています。家が狭いから、お金がないから、時間がないから、子どもが小さいから、このような、現状を受け入れるための言い訳をして慎ましく生活することよりも、私たちはもっと自分の幸せのために貪欲であり続けるべきなのです。

 家で料理をしたり、お菓子を焼いたりすることは、私にとっては最大のエンターテインメントです。このブログでは、私のアメリカ南部の料理を通じて、料理することの楽しさ、その楽しさを多くの人と分かち合えるライフスタイルのすばらしさを伝えていきたいと思います。

2 Comments

  • 小堀 智恵

    いつも素晴らしいお料理、感動です!
    目で見るだけでも素敵な御馳走。味を想像するだけでおなかが鳴りそう^▽^♪
    アメリカ南部のお料理教室、ぜひ開いて欲しいです。

    • YM

      ありがとうございます。
      コロナの状況が落ち着いたら、お料理教室も考えたいと思います(^^)/

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