Vatapá バタパ (ブラジル風ココナッツシュリンプペースト)
バタパ (Vatapá) は、ブラジル北部のバイーア州の郷土料理で、干し海老とピーナッツなどのナッツをピューレ状にし、ココナッツミルクで煮込んだ、濃厚なペースト状のシチューです。海老や白身魚をメインの具材として添えます。英語ではブラジル風のシュリンプシチューとして紹介されること多いですが、実際には、シチューというよりは、ディップに近いのではないかと思うほど、濃厚な仕上がりだし、シチューのように長時間煮込んだりもしません。クリーミーな食感は、フランスパンを加えることで、とろみを出します。シチューのように、白いご飯とともに食されることもありますが、バタパにアカラジェ (acarajé) というブラックアイドピーで作った、油で揚げたパテを添えるのが、ストリートフードの定番です。
バタパやアカラジェなど、バイーア地方の料理では、デンデオイルという、赤色をしたパーム油を多用します。赤い色は天然カロテンの色で、火を通すと鮮やかな黄色に変色します。
とろみをつける、フランスパンは、適当な大きさにちぎって、牛乳に浸してふやかしておきます。
海老は、背ワタをとり、皮をむいておきます。むいた皮を使って、シュリンプストックを作ります。
海老の皮と少量の干し海老を鍋に入れて、水を加えて、中火にかけます。
海老の色が変わったらOKです。長時間煮込む必要はありません。出来上がったストックは、笊でこしておきます。
ペーストを作ります。ペーストに加える干し海老とナッツは、軽くフライパンで乾煎りしておきます。ナッツは、今回はカシューナッツを使いましたが、ピーナッツでもいいです。
乾煎りしたナッツと干し海老を、フードプロセッサ―に入れて、粉状にします。
牛乳でふやかした、フランスパン、生姜の微塵切りを少量加えます。
ピューレ状になれば、OKです。
ピューレ状にしたナッツと海老と、シュリンプストックを鍋に入れて、中火にかけます。
よくかき混ぜながら、10くらい煮込みます。
ピューレとストックがよく混ぜ合わさったら、デンデオイル、ココナッツミルク、塩、黒胡椒、ナツメグを加えて、混ぜ合わせます。
皮をむいた海老を入れます。
海老の色が変わったら、火を止めます。
器にもりつけます。
好みで、ライムのくし切り、ホットソース、香菜や青ネギの微塵切りを添えます。
Vatapa バタパ (ブラジル風ココナッツシュリンプペースト)
加熱時間 :ガスコンロの上で15-20分
難易度— :★★☆
•牛乳 ————————————– 180 ml
•カシューナッツ 又は ピーナッツ — 80 g
•干し海老 —————————— 30 g
•生姜 (薄切り) ———————- 2 枚
•ココナッツミルク —————- 180 ml
•海老 (皮無し) ———————- 200 g
•ナツメグ (粉) ———————- 小匙 ¼
•黒胡椒 ———————————- 小匙 ½
•塩 —————————————- 適宜
•デンデオイル (パーム油) —– 大匙 1
•ライムのくし切り —————- 適宜
•ホットソース ———————— 適宜
シュリンプストック
•海老の皮 —————————— 30 g
•干し海老 —————————— 30 g
•水 —————————————- 180 ml
❷シュリンプストックを作る。海老の皮と干し海老、水を鍋に入れて、沸騰するまで火を通す。海老の色が変わったら、火を消して、笊でこしておく。
❸ナッツと干し海老をフライパンで乾煎りする。
❹フードプロセッサ―に、❷ のナッツと干し海老を入れて、粉状になるまで粉砕する。
❺フードプロセッサ―に、❶ のふやかしたフランスパンと、生姜の微塵切りを入れて、ピューレ状にする。
❻鍋に、❺ のピューレと海老のストックを入れて、中火にかける。ストックでピューレを混ぜ合わせながら、10分程度煮る。さらに、デンデオイル、ココナッツミルクを加えて、混ぜ合わせる。
❼皮をむいた海老を入れて、海老に火が通るまで、かき混ぜながら煮る。
❽塩、黒胡椒、ナツメグを加えて、味を調える。器にもり、香菜の微塵切り、ライムのくし切り、ホットソースを好みで添える。