Grilled Vegetables with Roasted Garlic Marinade 野菜のグリルローストガーリックマリネ
ロースト (roast) というアメリカの調理方法は、オーブンや石窯など、高温に熱した空間に、調理したい食材を入れて焼く方法です。食材を焼いている空間全体が、出来るだけ均一に温まるようにして、食材に火を通していきます。最も一般的なローストは、オーブンを使い、鉄板やベーキングディッシュなどの器に食材を入れて、器を直火に当てないで焼きます。どちらかというと、ゆっくりと時間をかけて火を通す調理に向きます。
それに対して、グリル (grill) というのは、金属製の網やフレーム枠などの調理器具を、炭火やガスなどの熱源の上にのせて熱し、その上に食材を直において焼く調理方法のことを言います。グリルでは、食材が高温度に熱した金属に直接触れるので、はっきりとした焦げ目と、スモーキーな香りをつけることが理想的とされます。焼いている間に煙がでるので、屋外で専用の調理道具を使って行うことが多いです。
グリルする食材は、肉やシーフードなど、メインになる食材にとどまらず、サイドディッシュになる野菜も含みます。時には、デザートになるようなフルーツもグリルすることがあります。野菜のグリルにも、様々なレシピがあって、実にアメリカの屋外調理の文化は奥深いと思います。
今回作った野菜のグリルは、予めニンニクをローストして、そのニンニクを潰してマリネ液を作ります。ローストガーリックは、オリーブオイルをニンニクにかけて、アルミホイルに包み、オーブンやオーブントースターなどで焼いて作ることもできます。また、肉などをグリルするときに、グリルの端の方にホイルで包んだニンニクをおいておけば作れます。ニンニクを時間かけてローストすると、香りもまろやかになって、甘みが増してとても美味しいです。
今回は、野菜の量がそれほど多くなかったので、ニンニクを半分ほど使いましたが、量が多い場合は、ニンニクを丸ごと使って、他の食材の量も倍増させてください。ニンニクは、房につけたまま、外側の皮だけをむきます。焼いた後に中身を取り出しやすいように、ニンニクの上部に水平方向に切っておきます。オリーブオイルを大匙一杯程度かけて、アルミホイルで包みます。
グリルの端の方において、30分程度焼いて、ニンニクに火を通します。
焼き上がったら、アルミホイルに触れる程度に、ニンニクを冷ましてから、アルミホイルを開きます。切り込みを入れた方を下にして、ホイルごと潰すようすると、ニンニクの中身だけを簡単に取り出せます。
焼き上がったニンニクを器に入れて、オリーブオイル、バルサミコ酢、レモン汁、塩、胡椒を加えます。
フォークなどで、ニンニクを潰すようにして、混ぜ合わせます。
グリルする野菜に、満遍なくマリネ液を塗ってから、野菜の両面をグリルしていきます。今回使った野菜は、青梗菜、エリンギ、赤いパプリカです。野菜は基本的には何でもいいと思います。なす、かぼちゃ、ピーマン、ズッキーニ、トウモロコシなど、好きなものをマリネ液につけて、焼いてみてください。
青梗菜などの葉物野菜をグリルするときは、焼きやすいように半分に切って、根本の火が通りにくい部分を水平方向にグリルに当たるようにして焼きます。
軽く焦げ目がついたら、ひっくり返して、反対側も焼きます。
焼き上がった野菜は、食材ごとに彩を考えながら並べると、見た目も美しいし、取りやすいです。
【 材料 2-4 人前】- 青梗菜 2 株
- エリンギ 100 g
- レッド パプリカ(中) 1 個
マリネ液
- ニンニク 8 片
- オリーブ オイル 80 ml
- バルサミコ酢 大匙 1
- レモン汁 小匙 2
- 塩 小匙 ½
- 黒胡椒 小匙 ¼
- ニンニクをローストする。ニンニクはばらばらにしないで、球根状のまま、外側の皮を出来るだけむいておく。ローストしたあと、中身をとりだしやすいように、頭の部分を水平方向に包丁を入れてカットする。アルミホイルの上にニンニクをのせて、オリーブオイルを大匙一杯かけて、ホイルで包む。
- 1. のニンニクを、グリルの上にのせるか、オーブンなどに入れて、30分程度、ニンニクに火が通るまで焼く。
- ニンニクに手で触れる程度に冷ましてから、アルミホイルを開き、下向きにして、押しつぶすようにして、ニンニクの中身だけを、器に入れる。ニンニクをフォークなどでつぶし、オリーブオイルの残量、バルサミコ酢、レモン汁、塩、胡椒を加えて混ぜ合わせる。
- 青梗菜は縦方向に半分に切る。エリンギも焼きやすい厚さにスライスする。パプリカは種をとり、4つ割りにする。
- 4. の野菜に、3. のマリネ液を満遍なくまぶす。
- グリルを中火に温めて、野菜に火が通るまで、両面を焼く。