Hot Toddy ホットトディー

ホットレモネードにウイスキーを加えた、温かいウイスキーのカクテル、ホットトディー (hot toddy) です。トディーの語源は、ヤシの木の樹液を発酵して作る、インドのパームワイン、トディー (toddy) ではないかと言われています。インドのトディーは、パームワインに、様々なスパイス作るもので、インドのトディーがイギリスにわたり、アルコールに砂糖やスパイスを加えて作るドリンク全般を、toddy と呼ばれるようなったようです。

アメリカでは、ホットトディーは、南部の咳止めシロップ (southern cough syrup) と呼ばれ、風邪の症状を弱める、ホットドリンクとして知られています。近代的な痛み止めがなかったころ、アルコールの入手が禁止されていた1920年代でも、薬用のウイスキーとして、薬局で購入することができたそうです。風邪の症状から、歯の痛みなど、様々な症状にきく、万能薬として重宝していたということです。

トディーには、シナモンなどのスパイスを加えることが多いのは、薬として飲まれた時代の名残かもしれません。典型的なレシピでは、シンプルにレモンの果汁と蜂蜜をお湯に加えて、好みのウイスキーを加えるだけのシンプルなものが多いです。が、様々なバラエティーも多く存在し、シナモンやクローブ、生姜などのスパイスをお湯で煮だして、加えたり、時には、スパイスと紅茶を、チャイを作るときのように、煮だして作ることもよくあります。濃厚なスパイスの味は、レモンやウイスキーともよくあいます。さらには、レモンをオレンジに変えたり、タイムやローズマリーの葉を添えたり、クランベリーやザクロなどのフルーツを加えると、クリスマスやホリデイシーズンを演出する、とても華やかなホットドリンクにもなります。