Galettes de Sarrasin そば粉のガレット
そば粉で作ったクレープに、卵とスイスチーズ、ハムを添えて四角い形に焼く、フランスのブルターニュ地方の名物料理です。ガレット (galette) とは、円盤型をしたお菓子やパンのことを意味します。そば粉のガレットは、そば粉を水で溶いて、クレープのように焼いたものです。クレープと同様に、甘いものから、セイボリーなものまで、様々な具材をあわせて楽しむことができますが、このハム、チーズ、卵の組み合わせは、フランス語で、ガレット コンプレット (galette complète) と呼ばれるもので、最も一般的な組み合わせです。小麦粉を使うクレープよりも、生地が軟らかいので、上手に焼くのは非常に難しいのですが、このように四角くして焼くガレットは、比較的簡単です。少し粗挽きのそば粉を使って、少し噛み応えがあるような素朴な出来上がりにすると、とても美味しいです。生地は、時間をかけてねかせることで、粘りがでて扱いやすくなるので、朝ごはんとして食べる時は、前日の晩に生地を作って、冷蔵庫で冷やしておきます。
生地はそば粉と卵、水、塩、とてもシンプルな材料だけで作ります。最初のそば粉と塩をボールに入れて混ぜまわせます。そば粉は全粒粉で粗挽きのものがお薦めです。今回は、韃靼 (ダットン)そばのそば粉を使っているので、緑色をしています。 韃靼そばは、少し独特な苦みがあるので、普通のそばの方が、食べやすいかもしれません。
卵と水を半量ほど加えて、よく混ぜ合わせます。今回は、そば粉を240グラム使っているので、全卵1個を加えています。
かなり力を入れて、よく混ぜます。
残りの水を加えます。水は全てを加えないで、少し硬めの生地を作り、ラップをして、冷蔵庫で6時間程度寝かします。
冷蔵庫でよく寝かせた後、生地に残りの水を加えて、最終的に硬さを調節するのがポイントです。一般的なレシピでは、そば粉と水の分量は、そば粉1に対して、水が2.3から2.5 程度です。そば粉の状態は、メーカーやそばの品種によって異なり、硬さは一定ではないので、様子をみながら、水を少しずつ加えるのがいいと思います。
フライパンやクレープパンにバターを少しひいて、中火にかけます。バターが溶けたら、クレープの生地をお玉一杯分ぐらい流しいれて、鍋を回しながら、薄く伸ばします。バターは少し多めの方が、淵がパリッとして、美味しいです。
クレープの表面が乾いてきたら、細かくしたチーズで、土手を作るように、円形に並べます。チーズは、エメンタールやグリエールなど、スイスチーズが好んで使われます。
真ん中に、卵を割り入れます。
チーズの上に、ハムを適当な大きさにちぎって、円形にのせます。
周囲のクレープを、中央に折り込むようにして、正方形に形を整えます。弱火で加熱して、卵白に火が通ったら出来上がりです。
お皿にもりつけて、刻んだハーブや、好みの葉物野菜などを添えます。
【 材料 4 枚分】- そば粉 120 g
- 塩 小匙 ¼
- 卵 ½ 個
- 水 300 ml
- 溶かしバター 大匙 2
フィリング
- 卵 4 個
- チーズ(細かくしたもの) 60 g
- ポークハム 4 枚
- 好みの葉物野菜やハーブなど 適宜
- そば粉と塩をボールに入れて、軽くかき混ぜる。さらに、卵と水の半量 (150 ml) を加えて、泡立て器でよくかき混ぜる。
- さらに水を100ml 程度加えて、よく混ぜ合わせる。ラップをして、2時間から6時間程度、冷蔵庫の中で冷やす。
- 生地を冷蔵庫から出し、残りの水を少しずつ、硬さを調節しながら加える。
- フライパンやクレープパンをよく熱し、バターを薄くひく。バターが溶けたら、3. の生地を150 mlくらいずつ、円形に出来るだけ薄く流しいれ、弱火にして焼く。
- 生地の縁が乾いたら、チーズで土手を作るようにして、円形に並べる。中央に卵を割り入れてから、チーズの上に薄切りにしたハムを適当な大きさにちぎりながらのせる。
- ガレットの周囲を、中央に折り込むようにして、正方形に形づくる。卵の白身が固まるまで、弱火で火を通す。
- 皿にもって、好みで、刻んだハーブやサラダ用の葉物野菜などを添える。4. から 6. の作業を繰り返す。