11 パン

Bagels ベーグル

ホシノ天然酵母を使ってやく、ベーグルです。ベーグルは、ポーランドのユダヤ人コミュニティーが発祥の、ドーナツ型のパンです。生地を一度お湯にくぐらせてから、オーブンで焼き上げることによって、内側にもちっとした食感を残し、外側をパリッと焼き上げるのが特徴です。生地自体は、基本的には小麦粉と水だけで作り、油脂や乳製品を使わないシンプルなパンなので、小麦粉のうま味が生きています。

ベーグルは、アメリカやカナダの中でも、地域によって、いくつかのバリエーションがあり、とくにニューヨークスタイルという、モルトを加えて焼くベーグルが有名です。ニューヨークスタイルのベーグルは、軽くトーストしてから、クリームチーズを塗って、好みの具材を挟んで、サンドイッチにするのがお薦めの食べ方です。生地がシンプルなので、様々な食材と合わせやすく食べやすいです。ベーグルにクリームチーズとスモークサーモンを挟んだり、卵やベーコンを挟んだサンドイッチが、ニューヨークの定番の朝ごはんメニューとして、親しまれています。

ベーグルは、成型や焼き方に特徴があるのですが、生地自体は、小麦粉と水が基本なので、とても簡単にできます。最初に、強力粉と塩をボールに入れて、混ぜます。小麦粉の味わいがダイレクトに仕上がりに影響するので、ある程度、クオリティーの高く、グルテンが強い強力粉を使うことをお勧めします。

25グラム分のホシノの天然酵母を、生地起こしをした後、ぬるま湯と合わせて、240 mlになるように調整します。ホシノ天然酵母の生地起こしの方法は、こちらを参照してください。さらに、少量のモラセスを加えて、混ぜ合わせます。ニューヨーク風のベーグルでは、バーレーモルトシロップ (barley malt syrup) という、大麦麦芽から作ったシロップが使われます。モルとシロップはアメリカでもそれほど一般的に入手できるものではないので、モラセスや蜂蜜、黒砂糖などで代用します。

粉類に用意した酵母を加えて、全体を混ぜ合わせます。

粉っぽさがなくなったら、スタンディングミキサーにセットして、捏ねます。

グルテンが出て、表面が滑らかになればOKです。

表面を整えて、乾燥しないようにラップをして、室温で倍以上になるまで、一次発酵させます。

一次発酵が終わったら、生地を6等分します。一つ当たり、120グラムから130グラム程度です。丸くしてから、20分程度室温でねかせます。

真ん中に穴をあけて、成型します。ベーグルの成形方法には、最初に紐状にしてから、つなぎ目を作って丸くする場合と、つなぎ目を作らないで、丸い生地に穴をあけて、成形する場合があります。

つなぎ目を作る方法は、生地を細長い棒状にします。その後端の方に麺棒をあてて、平たく伸ばします。

くるっと丸めて、平にした生地を重ねて、ドーナツ状にしてから、継ぎ目をつまんで包むようにしてから、形を整えます。

間隔をあけて、ベーキング用の紙を敷いた鉄板などに並べて、一回り大きくなるまで、二次発酵させます。可能であれば、冷蔵庫に入れて、低温で発酵させると、小麦粉のうま味も凝縮されて、味わいがよくなります。発酵中は乾燥を防ぐために、濡れ布巾をかけておきます。

少しだけ、大きくなるくらいでOKです。

ベーグルを下茹でします。沸騰させたお湯に、少量のモラセス、重曹を加えます。重曹もモラセスも入れすぎると美味しくなくなるので、ごく少量入れるだけです。

沸騰しているお湯の中にベーグルを入れます。生地とベーキング用の紙がひっついてしまったら、紙をきりとって、紙ごと茹でます。すぐに上下をひっくり返し、表面だけに、さっと火を通します。ごく短時間、数秒お湯につけるだけです。火を通しすぎると、表面が硬くなりすぎで、焼いたときに膨らまなくなってしまいます。

下茹でしたら、よく水気を切ってから、鉄板に並べます。

艶出し用に、全卵に大匙1杯程度の水を加えて、よく混ぜ合わせます。ベーグルの表面に、卵黄を塗ります。好みのトッピングを表面にふりかけます。典型的なベーグルのトッピングは、白胡麻、ブルーポピーシード (麻の実)、乾燥させたチョップドオニオン、岩塩、細かくしたチェダーチーズなどです。好みの素材、一種類だけでトッピングしてもいいし、数種類混ぜ合わせて、トッピングすることも可能です。

摂氏220度に温めたオーブンで、表面に軽く焦げ目がつくまで、焼きます。

ベーグルは、クリームチーズとともに味わうのが、お薦めの食べ方です。水平方向にスライスしてから、クリームチーズをたっぷりと塗ります。時間がたったベーグルは、スライスした後、軽くトースターなどで温めると、もちもちっとした食感が復活します。

ベーグルの内側に、クリームチーズを多めに塗ります。

スモークサーモン、玉ねぎのピクルス、ケッパー、ハーブなどをのせます。

ベーグルを焼くときに、目玉焼きを一緒に作ります。

卵の上に、細かくしたチーズをのせて、チーズが溶けるまで、焼きます。

クリームチーズを塗ったベーグルの上に、目玉焼きとチーズをのせます。

薄切りにしたトマトをのせます。好みで、カリカリに焼いたベーコンや、薄切りにしたアボカドなどをのせても美味しいです。

Bagels ベーグル
準備時間 : 15分
加熱時間 :ガスコンロの上で10-15分 + 摂氏 220度のオーブンで 25-30分
難易度★★☆
【 材料 6 個分 】
ホシノ天然酵母(生種起こしをしたもの) 25 g
—————————————- 160 ml
モラセス —————————— 小匙 1
強力粉 ———————————- 440 g
—————————————- 小匙 ⅔

茹で湯
モラセス —————————— 小匙 ½
重曹 ————————————– 小匙 ¼
—————————————- 1400 ml

トッピング
白胡麻 ———————————- 適宜
ブルーポピーシード (麻の実) 適宜
チョップドオニオン (乾燥) 適宜
岩塩 (あら粒) ———————- 適宜

艶出し
—————————————- 1 個
【 作り方 】
生種起こしをしたホシノ天然酵母に、摂氏35度に温めた水を加えて、240 mlになるように調整する。さらに、モラセスを加えてよく混ぜ合わせる。
強力粉と塩をよく混ぜ合わせ、 の生種を少しずつ加えて混ぜ合わせる。粘り気が出るまで、よく混ぜ合わせる。
生地がなめらかな状態になり、ボールや手につかないようになるまで、力強くこねる。
生地を丸く整えたら、軽く霧吹きで水をかけて、ボールにラップをする。温かい室内において、生地の容量が2倍から3倍になるまで、発酵させる。
発酵した生地を6等分にしてそれぞれ、軽く丸めて、20分ほどねかせる。
ベーグルをドーナツ型に形成して、形を整える。濡れ布巾をかけて、冷蔵庫の中に入れて、一回り大きく発酵するまで、ねかせる。
オーブンを摂氏220度に温める。
鍋に十分な量のお湯をわかし、モラセスと重曹を加える。沸騰したら、ベーグルを入れて、表面に軽く火が通るまで、さっとお湯にくぐらせる。茹で上がったら、よく水気をきってから、ベーキング用の紙を敷いた鉄板の上に均等に並べる。
全卵に水を大匙1杯程度入れて、よく混ぜ合わせる。刷毛でベーグルの表面に卵液を塗る。卵液を塗ったベーグルの表面に、好みのトッピングをふりかける。
温めたオーブンで、25分程度、表面に軽く焦げ目がついて、中まで火が通るまで焼く。
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