Jamaican Jerk Chicken ジャマイカンジャークチキン
西インド諸島のジャマイカの名物料理、ジャークチキン (jerk chicken) です。地理的にも近く、ジャマイカからの移民も多いので、アメリカでもジャマイカ料理はかなり人気です。ジャマイカの料理は、スペインと西アフリカからの文化の影響を受けている点など、アメリカ南部の料理とも共通点も多いです。さらにジャマイカは、19世紀、イギリスの植民地を経由して、多くのインド人の労働者が移住してきたため、インドの食文化を受けており、スパイスの使い方に特徴があります。とくに、オールスパイスは、ジャマイカ料理にかかせないものになっており、アメリカではオールスパイスのことを、ジャマイカンペッパーと呼ぶこともあります。
ジャークチキンは、オールスパイスやニンニクや玉ねぎなどをペースト状にした、ジャークソースをマリネして、グリルしたものです。チキンが最もよく使われますが、ビーフやマトン、様々な野菜もジャークソースで味付けして、グリルします。ジャーク (jerk) の語源は、細切りにした肉を意味するスペイン語で、ビーフジャーキー (beef jerky) のジャーキーも同じ語源です。最近のレシピでは、醤油を加えて作るものが多いです。
ジャークソースの材料は、比較的日本でも手に入りやすいものが多いので、作りやすいです。ジャマイカでは、スコッチボネットペッパー (Scotch bonnet peppers) と言う丸い形をした唐辛子を使いますが、これは、青唐辛子や鷹の爪で代用するといいでしょう。その他、ライムの果汁、タイム、青ネギ、玉ねぎ、ニンニク、生姜などを使います。玉ねぎ、ニンニク、生姜、青ネギはそれぞれ、ミキサーにかけやすいように、細かくきっておきます。タイムはフレッシュなものを使う場合は、葉の部分を茎から取り外します。フレッシュなタイムが手に入らない場合は、乾燥のもので代用できます。ジャークソースは、ソースの材料が多いので、色々な食材が混ざり合って、かなり複雑な味付けになりますが、スパイシーな料理が好きな人には、食べやすいと思います。
ソースの材料を全て、ミキサーに入れます。野菜やハーブ、スパイスの他に、ライムの果汁、植物油、モラセス、醤油を加えます。モラセスの代わりに、黒砂糖や三温糖でも大丈夫です。水分が少ないと攪拌しにくいので、少量の水を加えて調節します。
全体がペースト状になれば、OKです。
鶏肉にジャークソースをなじませるようにして、出来れば冷蔵庫で6時間程度ねかせてマリネします。時間がなければ、30分程度マリネするだけでも大丈夫です。鶏肉は、好きな部位を使うといいと思います。
バーベキューをするときなどは、グリルで鶏肉を焼きます。今回は、鉄板に並べて、オーブンで仕上げています。摂氏180度に温めたオーブンで、鶏肉に火が通るまで、45分程度焼きます。
くし型に切ったライムを添えて、青ネギの微塵切りをトッピングします。
Jamaican Jerk Chicken ジャマイカンジャークチキン
加熱時間 :摂氏 180度のオーブンで 45分
冷却時間 :6時間
難易度— :★★☆
マリネ液
•ニンニク —————————— 1 片
•生姜 (薄切り) ———————- 2 枚
•玉ねぎ (小) ————————– ¼ 個
•タイムの葉 ————————— 3 枝
•青ねぎ (微塵切り) ————– 大匙 2
•オールスパイス (粉) ———- 大匙 1
•赤唐辛子 (鷹の爪) ————– 1 本
•黒胡椒 ———————————- 小匙 ½
•塩 —————————————- 小匙 1
•モラセス —————————— 大匙 1
•醤油 ————————————– 小匙 2
•ライムの果汁 ———————— 大匙 1
•植物油 ———————————- 60 ml
❷鶏肉に❶ のマリネ液をよく練りこむようにしてまぶす。ラップをして、冷蔵庫で6時間程度ねかす。
❸オーブンを摂氏180度に温める。
❹ベーキングディッシュや鉄板に❷ の鶏肉を並べる。
❺温めておいたオーブンで鶏肉を45分程度、表面に軽く焦げ目がついて、中まで火が通るまで焼く。