Homemade Pork Ham 自家製ポークハム
豚のロース肉を使って、オーブンで焼いて作る自家製のハムです。オーブンで焼く前に、豚肉を4日間ほどブライン液につけておきます。時間はかかりますが、作業自体はそれほど難しくないので、比較的手軽に自家製のハムを楽しむことができます。
ブライン (brine) とは、肉を焼いたりスモークしたりする前に、肉を塩水につけておいたり、塩を直接まぶしておいたりすることです。ブラインするときに漬け込む塩水のことをブライン液といいます。ブライン液には、肉の焼き方や種類によって様々なレシピがあります。オーブンで普通にローストしたり、BBQでグリルしたりする肉は、比較的短時間でブライン液につけておきますが、ハムのような保存用の肉を作るときは、肉の水分が抜けて、硬くなるまで、時間をかけてブラインします。ブライン時間が長くなるほど、塩分濃度が高いハムになりますが、凡そ、肉500グラムに対して、最大2日間のブラインが目安です。今回は、約1キロの豚ロース肉を使ったので、4日間ほどかけて、ブラインしました。
ブライン液の濃度の目安は、塩や水の容量の16分の1、砂糖は塩の半量、つまり水の容量の32分の1が目安です。ブライン時間が短い場合、塩を水の10分の1ぐらいまで増やすこともあります。初めて作るときは、加減をみて、少な目の塩分量で試してみることをお勧めします。ブラインするときは、肉がブライン液に完全に浸っているようにするので、肉を容器に入れて、実際に水を注ぎ、水がどの程度必要なのか、予め量ってから、塩分量を計算するのがお勧めです。
ブライン液には、塩と砂糖のほかに、風味づけにハーブやスパイスを少量使います。今回使ったのは、塩、三温糖、ローリエ、青ネギ、ニンニク、黒胡椒とパプリカです。塩分量が多いので、一度ブライン液の材料を鍋に入れて、温めて塩と砂糖をよく溶かします。
塩と三温糖が溶けたら、火を止めます。ブライン液が、完全に冷めてから、肉に浸すようにします。冷ます時間が十分にない場合は、水の半量だけを鍋に入れて温めて、塩を溶かした後、残りの水を加えて、ブライン液を冷やすようにするといいです。
容器にブライン液と豚肉を入れて、豚肉が完全にブライン液に浸るようにします。蓋をして、冷蔵庫の中で、3日半から4日間ねかせます。
ブラインが完了したら、肉をブライン液から取り出し、十分に水洗いした後、水気をきっておきます。さらにペーパータオルを使って、余計な水分を吸い取ります。冷蔵庫から出したばかりだと、オーブンで火が通りにくいので、肉は室温にもどしておきます。
タコ糸を使って、肉の形をととのえるようにしておきます。
ロースティングパンの上にラックをのせて、その上に肉をのせます。ロースティングパンには、水を薄くはっておきます。
摂氏150度の低温に温めたオーブンで、肉の温度が78度になるまで、焼きます。
肉の温度を測る温度計は、下記のようなブローブがついており、温度計を肉に刺したまま、オーブンで焼けるデジタル温度計が便利です。
焼き上がったら、少し冷ました後、タコ糸をはずします。冷めたら、ラップで包んで、冷蔵庫で冷やします。
十分に冷蔵庫で冷やしてから、切り分けます。
【 材料 1 kg】- 豚ロース肉(ブロック) 1000 g
- 水 950 ml
- 塩 60 g
- 三温糖 大匙 2
- ローリエ 1 枚
- ニンニク 1 片
- パセリ又は青ネギ 15 g
- パプリカ 小匙 1
- 黒胡椒 小匙 ½
- ブライン液を作る。鍋に水の半量、塩、三温糖、ニンニク、ローリエ、青ネギ、黒胡椒、パプリカを入れて、中火にかける。かき混ぜながら、塩と三温糖をとかす。火を止めて、残りの水を加えてかき混ぜる。冷蔵庫の中に入れて、冷やしておく。
- 豚肉とブライン液を容器に入れる。豚肉が完全に、ブライン液に浸るようにする。冷蔵庫の中に入れて、3日半から4日程度程度ねかせる。
- ブライン液から肉をとりだし、水洗いして、表面のブライン液を洗い流す。ペーパータオルで、水気をよくふきとっておく。
- オーブンを摂氏150度の低温に温める。
- 豚肉にタコ糸で縛って、形をととのえる。ロースターパンの上にラックをひいて、その上に豚肉をのせる。豚肉にかからない程度の深さまで、水をロースターパンに注いでおく。
- 温めておいたオーブンで、豚肉の内部の温度が摂氏77度になるまで、焼く。
- 焼き上がった豚肉は、タコ糸をとってよく冷ましてから、ラップに包んで、冷蔵庫の中で十分に冷やす。