Beet Cupcakes ビーツカップケーキ

ビーツを加えた生地で焼いた、鮮やかな色合いが美しいカップケーキです。アメリカ南部には、赤い着色料を使って、真っ赤な生地で焼く、レッドベルベットケーキ (Red Velvet Cake) という美しいレイヤーケーキがあります。クリームチーズフロスティングでデコレーションした、赤色と白いフロスティングのコントラストが美しいケーキです。生地には、ただの着色料を加えただけなのに、不思議なことに、食べてみると赤いベリーのような味がする気がします。色合いというのは、間接的に味覚に与える影響が少なくないのです。しかし、近年では、人工的な着色料を好まない、健康志向の人たちも増えているので、この赤色も自然な食材で再現しようとするベイカーが増えています。そこで、レッドベルベットケーキに加えて、この赤色を出そうとするときに、使われる野菜が、ビーツです。ビーツには、自然な甘みもあって、独特な癖も少ないので、ベーキングとの相性もいいです。

今回は、このビーツを使って、赤色の美しいカップケーキを作ってみました。ビーツは市販されている、水煮のものを使っています。フレッシュなビーツを自分でローストして使うことも出来ます。ビーツのローストの仕方は、こちらを参考にしてください。

最初の、小麦粉、塩、ココア、ベーキングパウダーを篩にかけます。アメリカのレッドベルベットケーキには、ココアを少量加えます。チョコレートの味はほとんどしませんが、ココアを加えることによって、色合いに深みがでて、ココアの苦みは、逆に甘さをひきたてます。ベーキングパウダーは、ビーツの色を青色に変色させる作用があるので、最小限の量に控えます。

ベーキングパウダーの量を控える代わりに、卵をよく泡立てて、ケーキが膨らむようにします。共立てのスポンジを作る要領で、全卵と砂糖をボールに入れて、泡立て器を使い、白っぽくもったりとするまで、よく泡立てます。

もったりとしたら、好みでバニラエクストラクトを加えます。

水煮やローストした、調理済みのビーツを、ミキサーやフードプロセッサーに入れて、ペーストを作ります。使用するミキサーのパワーにもよりますが、塊のまま入れると粉砕しにくいので、予め薄切りにしておくといいと思います。ビールはレモン汁やお酢など、酸味のあるものを加えると、鮮やかなピンク色になります。今回も少量のレモン汁を加えています。ビーツと少量の食物油、プレーンヨーグルトをミキサーに入れて、なめらかになるまで、粉砕します。

ペーストにしたビーツを、泡立てた卵に加えます。ビーツのペーストを大匙一杯程度残しておいて、後でフロスティングに加えています。

篩にかけた、粉類をボールに入れて、さっくりと混ぜます。

バーキング用の紙カップをマフィン型に入れて、生地を満遍なく入れます。紙パックは、100均でお弁当用に売っている、シリコン製のもので、全く問題ありません。摂氏180度に温めたオーブンで、30分から40分程度、中まで火が通るまで焼きます。

焼き上がったら、ラックの上で冷まします。

フロスティングを作ります。クリームチーズと、無塩バター、粉砂糖をボールに入れて、泡立て器でよく混ぜ合わせます。バターとクリームチーズは、室温で少し軟らかくしておくと、作業が楽です。

最後に残しておいたビーツのペーストを、少量混ぜます。

絞り袋にフロスティングを入れて、カップケーキにトッピングします。

好みで、乾燥させたバラの花びらを散らします。トッピングは、ピスタチオやピーカンなどのナッツ、苺やラズベリーなどのベリー類など、好みのものをアレンジして使って下さい。

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