アップルパイ
13 Pies, Tarts, and Quiche

Apple Pie アップルパイ

アメリカには数多くのパイのレシピがあるのですが、フレッシュな林檎をパイ生地に包んで焼いたアップルパイは、最もよく焼かれているパイのうちの一つです。焼きたての熱々を食べるのももちろん美味しいですが、前日に焼いたパイを次の日に食べても美味しいです。アイスクリームを添えて食べることが多いですが、ちょっと変わった食べ方としては、チェダーチーズをトッピングして、温めて食べるという人もいます。

アップルパイ

アメリカのアップルパイは、林檎をフレッシュなまま、パイ生地とともに焼き上げるので、使う林檎の種類によって、出来上がりがかなり違います。通常、アップルパイなど、お菓子やジャムに使う林檎は、日本だと紅玉など、酸味が強くて、火が通りやすい林檎が好まれる傾向がありますが、しかし、必ずしも、紅玉なら、アメリカのアップルパイが美味しくできるというものでもないと思います。紅玉のように水分が多い林檎を使うと、パイを焼いているうちに、中身の林檎がジャムのように煮詰まってしまい、パイの中に大きな空洞ができてしまいがちです。空洞が出来たことによって、美味しさが損なわれることはありませんが、ビジュアルとしては、やはり少々微妙です。

パイの中の林檎の存在感を最大限にいかすためには、あえて、火が通りにくい林檎を使うのがお薦めです。日本で手に入る、いろいろな林檎の品種を試してみた結果、アメリカのアップルパイを焼くのに、最も使いやすい品種は王林でした。林檎の甘酸っぱさが生かされた、フレッシュな感じのアップルパイが出来上がります。

アップルパイは、生地で蓋をするタイプの、ダブルパイクラストを使います。生地の作り方は、シングルパイクラストと同じですが、もちろんレシピの分量が違います。

まず、小麦粉に油脂を練りこんできます。油脂は無塩バター、ラード、ショートニングが使われますが、私はバターをメインにして、少量のラードを加えています。ラードを加えると、生地に甘さがでます。バターやラードも、出来るだけ冷やしたものを使うのが原則です。

小麦粉は、中力粉でも薄力粉でもいいのですが、中力粉だとグルテンがでやすく、パイ生地が硬くなりがちなので、どちらかというと、薄力粉をお薦めします。アメリカの一般的な小麦粉はグルテン量がやや多い中力粉なのですが、アメリカ南部では、グルテン量の少ない、White Lily のようなブランドのものが好んで使われる傾向があります。

アップルパイ

泡立て器などを使って、バターの塊をつぶすようにして、小麦粉に練りこんでいきます。

アップルパイ

塊がほぼなくなったら、氷で冷やした水を少しずつ加えていき、軽く混ぜ合わせます。

アップルパイ

粉っぽさがなくなるまで、水を加えればOKです。あまり練りすぎないように注意します。

アップルパイ

生地を大きめのラップに包んで、丸く形成します

アップルパイ

二等分に分けて、それぞれ円盤状にして、冷蔵庫で1時間程度冷やします。

アップルパイ

林檎を準備します。今回は、一つ250グラムぐらいの林檎を8個使いました。林檎の皮をむいて、芯を取り、やや大きめのいちょう切りにします。変色しないように、軽くレモン汁をまぶしておきます。

アップルパイ

別のボールに、小麦粉、三温糖、シナモン、ナツメグを入れて、よく混ぜ合わせます。

アップルパイ
アップルパイ

混ぜ合わせた粉類を、林檎に加えて、よく混ぜ合わせます。

アップルパイ

パイ生地を整形します。最初に、パイ皿の底に敷くパイ生地を作ります。ラップにはさみながら、パイ皿より少し大きめの円形にのばします。

アップルパイ

ラップをとって、パイ皿に敷きます。

アップルパイ

下準備した林檎をパイ皿に入れます。出来るだけ隙間がないようにします。最後に、細かく切った、バターを表面に散らします。

アップルパイ

残り半分のパイ生地も、同じように円形に整形します。片方のラップを外して、パイの上にかぶせます。淵をしっかりとおさえて、しっかりと蓋をするようにします。

アップルパイ

パイ皿からはみ出た部分をキッチンばさみに切るようにします。その後、淵を外側がに丸め込むようにして、形を整えます。

アップルパイ

淵を好みの形に飾ります。いろいろな飾り方がありますが、今回は、指で波型に整えています。

アップルパイ

生地が残ったら、クッキー型で好みの形に抜いて、飾りを作ります。

アップルパイ

卵と大匙一杯の水を器に入れてよくかき混ぜて、刷毛で表面に塗ると艶だしになります。好みで、ザラメ糖をふりかけます。最後に、パイ生地に放射状のスリットを入れます。焼いている間に、中身の林檎がこぼれてくるので、ベーキングシートを敷いた鉄板の上において焼くようにすると、オーブンが汚れません。

アップルパイ

最初は摂氏210度程度の高温で30分ほど焼きます。その後、温度を180度に下げて、さらに30分程度、パイ生地と林檎に火が通るまで焼きます。途中で、パイ生地の一部があまりにも焦げ付いてしまいそうだったら、アルミホイルをかけてガードするようにします。

アップルパイ
【 材料 9-inch (23cm) パイ皿
  • ダブルパイ クラスト 1

    Double Crust Pastry: 中にフィーリングを詰めた後に、パイの上層部にパイ生地をかぶせて焼くタイプのパイ生地。生の生地にフィーリングを詰めて、フィーリングとパイ生地を同時に焼き上げるものが主流。

  • りんご 8
  • レモン汁 大匙 2
  • 砂糖 40 g
  • 薄力粉 大匙 3 又は 中力粉 
  • シナモン(粉) 小匙 1
  • ナツメグ(粉) 小匙 ¼
  • バター 大匙 2

トッピング

  • 卵 大匙 1
  • 水 大匙 1
  • ザラメ糖(適宜) 
【 作り方 】
  1. りんごは大きめのいちょう切りにして、レモン汁、砂糖、スパイス類、小麦粉をまぶしておく。
  2. オーブンを摂氏210度に温める。
  3. パイ生地の約半分を、二枚のラップにはさんで、パイ皿より3センチほど大き目の円形にのばし、片方のラップをとってパイ皿に敷く。
  4. 3.のパイ皿に1.のりんごを敷き詰め、小さく切ったバターをちらす。
  5. 残りの半分の生地も、二枚のラップにはさんで、パイ皿をより少し大きめの円形にのばし、4.のりんごを入れたパイ皿にかぶせる。周囲の余計な生地を切り取り、縁をしっかり重ねあわせる。
  6. 卵を器に割って、水を大匙1杯加えてよくかきまぜて、刷毛でパイの表面に塗ってから、ザラメ糖を表面にふりかける。キッチンバサミで放射状に切目を入れる。
  7. 6.を温めておいたオーブンに入れて、そのまま30分程強火で焼く。その後温度を摂氏180度に下げてから、林檎に火がとおるまで焼く。生地の表面が焦げ付きそうだったら、アルミホイルをかぶせる。
Double Pie Crust ダブルパイ クラスト
  • 薄力粉 280 g
  • 無塩バター 110 g
  • ショートニング又は ラード 大匙 2 ½
  • 冷水 60 ml
【 作り方 】
  1. 小麦粉に細かく刻んだバター、ショートニング ( 又はラード) を加え、バターの塊がなくなるまで、泡立て器などで練りこんでいく。
  2. 1.に氷で冷やした水を大匙1杯ずつ、生地全体が粉っぽさがなくなるまで、少しずつ加えながら混ぜる。
  3. 生地をラップにつつんで一時間程度冷蔵庫で冷やす。
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