Grilled Garlic Butter Chicken ガーリックバターチキンのグリル
グリル (grill) という調理方法は、金属製の網やフレーム枠を炭火やガスなどの熱源の上にのせて、素材を焼く調理方法全般のことを言います。調理しているときに、煙がでるので、屋外で専用の調理道具を使って行うことが多いです。バーベキューもグリルの一つですが、アメリカのバーベキューは、とくにより長時間時間をかけて、じっくり火を通していく調理法です。一般的にアメリカの家は広いし、バーベキュー用のグリルをもっている人も多いので、自宅の庭で頻繁にグリルを楽しめます。アメリカの屋外調理の文化は、とても奥が深いので、地域ごとに固有のグリルやバーベキュー料理が多くあります。
基本的なアメリカ式のグリルの方法は、直火焼 (direct-heat) と、間接焼 (indirect-heat) の二種類に分けられます。 直火焼の場合は、その名の通り、温めた熱源の上で直接素材を焼くものです。日本で一般的に行われるバーベキューはみな、アメリカ式に言えば、この直火焼です。一方間接的に焼く場合、例えば、コンロの熱源は3か所に分かれている場合、両端の熱源だけに火を入れて、真ん中の熱源は止めておきます。そして、この真ん中に肉などの材料を焼いて、素材を熱源自体に当てないようにして焼く方法です。そのままでは火が通らないので、グリルに蓋をして、オーブンのような釜を作って、素材に時間をかけて火を通していきます。炭火では、このような温度調節が難しいので、間接焼をする場合、ガスを熱源とする、専用の蓋付きグリルを使うことが一般的です。より時間をかけて火を通す、アメリカ式のバーベキューも、この間接焼で行います。間接焼をすると、塊のブロック肉や、骨付きのリブロースト、ホールの七面鳥など、まさに焼けないものはないというくらい、様々な素材をグリルで調理できるようになります。
このような本格的なアメリカ式のバーベキューを、日本で再現するのはかなりハードルが高いと思いますが、直火焼で行うグリルであれば、日本でも手軽に楽しめることが出来ます。アメリカには直火焼のグリルだけでも、室内のキッチンで作るものと変わらないくらい、様々な調理法があります。魚焼きグリルなどで工夫すれば、日本のキッチン設備でも再現できるものもあるので、ぜひ色々なアメリカ式のグリルを楽しんでほしいと思います。
さて、今回作ったのは、ガーリックバターの風味をきかせた鶏肉のグリルです。胸肉を使いましたが、もちろんモモ肉でもできます。
最初のガーリックバターを作ります。バターと微塵切りにしたニンニクを鍋に入れて、バターを溶かします。バターの香りが立つまで、弱火で火を通します。
1分ほど炒めたら、火を止めて、微塵切りにしたパセリを加えて、混ぜ合わせます。
鶏肉に、ガーリックバターを刷毛で塗って、まぶしていきます。鶏肉の皮と肉の間にも、皮をはがすようにして、ガーリックバターを塗っていきます。そのまま、30分程度室温においておきます。
グリルに火を入れて、フレームが温まったら、鶏肉の皮面を下にして焼きます。鶏肉の厚さや火加減にもよりますが、約12分程度、片面を焼きます。
鶏肉をひっくり返して、反対側も焼きます。肉の一番熱い部分に火が通るまで、さらに12分程度焼きます。
焼き上がったら、皿にあけて、アルミホイルを覆いをして、冷めないようにしておきます。そのまま15分程度、予熱で肉汁を閉じ込めるようにしておくと、しっとりした焼き上がりに仕上がります。
【 材料 2-4 人前】- 鶏胸肉 2 枚
- バター 55 g
- パセリの微塵切り 大匙 2
- ニンニクの微塵切り 大匙 2
- 小さめの鍋にバターを入れて溶かし、微塵切りにしたニンニクを入れて弱火で炒める。ニンニクの香りがたってきたら、火を止めて、微塵切りにしたパセリを加えて、混ぜ合わせる。
- 鶏むね肉に、1. のバターを塗って、30分程度ねかせる。鶏肉の皮と肉の間にも、バターをはさみこむようにして塗る。
- グリルを中火に温めて、鶏肉の皮面を下にして、12分程度焼く。片面に火が通ったら、鶏肉を裏返して、さらに12分程度、完全に火がとおるまで焼く。