04 シーフード,  41 ケイジャンとクレオール

Seafood Gumbo シーフードガンボ

海老と蟹など、海鮮を使ったシーフードガンボ です。ガンボ (gumbo) がスパイスのきいたシチューで、ルイジアナ州の郷土料理です。カレーのように炊いたお米にかけて頂きます。海老や蟹などのシーフードや、アンデューイという、ルイジアナのスパイシーなソーセージが入っていることが多いです。鶏肉やウサギ肉などの肉類を使うこともあり、様々な具材でつくる具沢山のシチューです。

ガンボというのは、西アフリカの言語で、オクラを意味します。オクラは、スープにとろみをつけるために使われていましたが、今日のガンボのレシピでは、フランス料理の影響をうけており、小麦粉と油脂で、ルーを使ってとろみをつけています。野菜は、玉ねぎ、セロリ、緑のパプリカを炒めて、スープのベースを作ります。この3種類の野菜は、ルイジアナではホーリートリニティ―と呼ばれ、スープのベースとしてよく使われます。スパイスの使い方や、素材の組み合わせ、出汁の使い方などで、様々な味がミックスした、複雑な味わい出すのが、ガンボの特徴です。

ガンボの味の決め手は、パンチのきいたスパイスにまけない、濃厚な味わい出汁で作るスープです。シーフードを使うガンボでは、海老の皮や蟹の甲羅などでスープをとります。蟹があれば、蟹で出汁をとってもいいですが、海老の皮を使って、出汁をとるのが、簡単で経済的だと思います。皮つきの海老を使って、海老の皮をむいて、身の部分は具材として使い、皮を出汁をとるために使うと、無駄がありません。

海老の出汁は、鍋に海老の皮と、かぶるくらいの水を入れて、中火にかけます。沸騰した火を弱め、20分程度煮れば、OKです。丁寧に作るときは、海老の皮を一度乾煎りしたり、白ワインを少量加えたりすると、より風味が増します。

海老の皮の色が変わったら、OKです。それほど、長時間煮込む必要はありません。

野菜を用意します。玉ねぎ、セロリ、ピーマン (又は緑色のパプリカ) は、少し大きめの微塵切りにします。ニンニクは細かい微塵切りにします。オクラは、蔕をとって、食べやすい大きさに切ります。青唐辛子は、種をとって、微塵切りにします。青唐辛子は、辛くしたくない場合は、いれなくても構いません。

ガンボは、焦げ目がつくまで、じっくりと火を通して作る、濃厚なルーを作ります。ルーは、単なるとろみ付けだけではなく、味の深みを出すために加えます。丁度、インドのカレーを作るときに、玉ねぎを飴色になるまで炒めるのと、同じ原理です。

鍋に植物油と小麦粉を入れて、中火にかけます。小麦粉は薄力粉ではなく、中力粉か強力粉を使った方が、とろみがつきやすく、だまになりません。木べらなどを使い、だまにならないように、よく混ぜながら、ルーをのばしていきます。

かき混ぜながら、ルーを加熱して、少しずつ焦げ目をつけていきます。

軽い仕上がりにしたい場合は、キャラメルソースのような色合いのルーに仕上げます。

濃くのある味わいにするときは、ルーの色がチョコレートのような色合いになるまで、加熱します。

ルーに、微塵切りにして置いた野菜を加え、しんなりするまで炒めます。

野菜とルーがよく混ざり合ったら、微塵切りにしたニンニクを加えます。

クレオ―ルスパイス、塩、青唐辛子を加えて、混ぜ合わせます。クレオールスパイスは、日本では、好みの市販のものを使ってもいいし、好みのスパイスをあわせて、手作りすることも出来ます。

トマトの水煮缶、トマトペースト、ウースターソース、ローリエ、海老の出し汁を加えて、混ぜ合わせます。全体の味がなじむまで、30分程度に弱火で煮込みます。とろみがついていて、焦げやすいので、時々かき混ぜるようにします。

シーフードを加えます。海老と蟹、鱈の切り身を使いましたが、鍋の具材を選ぶようなものなので、好みのものや、入手しやすいものでOKです。白身魚は予め食べやすい大きさに切ってから、鍋に加えます。

海鮮に火が通ったら、最後に食べやすい大きさに切ったオクラを加えます。

オクラに軽く火が通れば、出来上がりです。イタリアンパセリや青ネギなどの、微塵切りにしたハーブを散らします。

炊いたご飯にかけて、頂きます。

Seafood Gumbo シーフードガンボ
準備時間 : 25分
加熱時間 :ガスコンロの上で45-60分
難易度★★☆
【 材料 4-6 人前 】
シュリンプストック ——– 550 ml
海老 (皮付き) ———————- 300 g
蟹 (生又は冷凍、非加熱) —– 260 g
白身魚 (切り身) —————– 150 g
玉ねぎ (大) ————————– 1 個
セロリ (中) ————————– 2 本
グリーンパプリカ (中) ——– ½個
—- 又は ピーマン ——————- 3 個
ニンニク —————————— 2 片
ハラペーノ (青唐辛子) ——– 1 本
オクラ ———————————- 100 g
植物油 ———————————- 80 ml
中力粉 又は 強力粉 ———— 40 g
トマト水煮缶 ———————— 100 g
トマトペースト ——————- 大匙 1
ウースターソース —————- 大匙 1
クレオールスパイス☆☆ ——- 大匙 1
—————————————- 適宜
ローリエ —————————— 1 枚
イタリアンパセリ又は青ネギの微塵切り 適宜
【 作り方 】
玉ねぎとセロリの幹、ピーマンは大きめの微塵切りにする。ニンニクは細かい微塵切りにする。青唐辛子は、種を取り除いてから、微塵切りにする。オクラは蔕をとってから、食べやすい大きさに切る。
ルーを作る。厚手の鍋に油を熱し、小麦粉を加える。中火で、よくかき混ぜながら、ルーが茶色くなるまで加熱する。
微塵切りにした玉ねぎ、セロリ、ピーマンを加えてしんなりするまで炒める。しんなりしたら、ニンニクを加える。青唐辛子、塩、クレオールスパイスを加えてよく混ぜ合わせる。
シュリンプストック、トマトの水煮缶、トマトペースト、ウースター ソース、ローリエを加える。焦げないように時々かき混ぜながら、20分程度弱火で煮る。
海老、蟹肉、食べやすい大きさに切った白身魚を鍋に入れて、シーフードに火が通るまで、2分程度煮る。最後にオクラを加えて、軽く火を通す。食べる直前に、ハーブの微塵切りを散らす。
Shrimp Stock シュリンプストック
準備時間 : 5分
調理時間 :ガスコンロの上で20-30分
難易度★☆☆
【 材料 750 ml 】
海老の皮 —————————— 75 g
—————————————- 770 ml
白ワイン —————————— 100 ml
【 作り方 】
鍋に海老の皮を入れて、中火にかけて、軽く乾煎りする。
白ワインを入れて、一度沸騰させる。さらに水を入れて、沸騰したら火を弱めて、5分間煮る。
笊にあけて、スープをこす。
☆☆ Creole Spice クレオールスパイス
準備時間 : 5分
難易度★☆☆
【 材料 60 ml 】
パプリカ —————————— 小匙 2
カイエンヌペッパー ———— 小匙 1
黒胡椒 ———————————- 小匙 1
白胡椒 ———————————- 小匙 2 ½
ガーリックパウダー ———— 小匙 1 ½
オニオンパウダー —————- 小匙 1
オレガノ —————————— 小匙 1
タイム(乾燥) ———————- 小匙 1
【 作り方 】
黒胡椒、白胡椒、オレガノ、タイムをフード プロセッサーに入れて粉状にする。さらにパプリカ、カイエンヌ ペッパー、ガーリックパウダー、オニオンパウダーなど粉状のスパイス類を混ぜ合わせる。
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