
Seafood Gumbo シーフードガンボ
海老と蟹肉を入れて作る、シーフードガンボです。スパイスのきいたカレーのようなルイジアナ州の郷土料理で、カレーのように炊いたお米にかけて食べます。海老や蟹などのシーフードと、アンデューイという、ルイジアナのスパイシーなソーセージが入っていることが多いですが、鶏肉やウサギ肉などの肉類を使うこともあり、様々な具材でつくる具沢山のシチューです。
ガンボというのは、西アフリカの言語で、オクラを意味します。オクラは、スープにとろみをつけるために使われていましたが、今日のガンボのレシピでは、フランス料理の影響をうけており、小麦粉と油脂で、ルーを使ってとろみをつけています。野菜はホーリートリニティと言われている、玉ねぎ、セロリ、緑のパプリカを炒めて、スープのベースを作ります。スパイスの使い方や、素材の組み合わせ、出汁の使い方などで、様々な味がミックスした、複雑な味わい出すのが、ガンボの特徴です。

海老のガンボと同様に、今回も海老の皮を使って、出汁をとります。海老の皮をむいて、内臓を取り出し、皮は出汁をとるために使います。今回は蟹肉だけを使っているので使用していませんが、もし蟹の皮があれば、一緒に鍋に加えて、出汁をとるといいと思います。

鍋に海老の皮と、かぶるくらいの水を入れて、中火にかけます。沸騰した火を弱め、20分程度煮詰めます。

海老の皮の色が変わったら、OKです。

鍋に植物油と小麦粉を入れて、ルーを作ります。小麦粉は薄力粉ではなく、中力粉か強力粉を使った方が、とろみがつきやすく、だまになりません。油と小麦粉を鍋に入れて、中火にかけたら、だまにならないように、よく混ぜながら、ルーをのばしていきます。

かき混ぜながら、ルーを加熱して、少しずつ焦げ目をつけていきます。

軽い仕上がりにしたい場合は、ピーナッツバターのような色合いのルーに仕上げます。

濃くのある味わいにするときは、ルーの色がチョコレートのような色合いになるまで、加熱します。

ルーに、微塵切りにして置いた野菜を加え、しんなりするまで炒めます。

野菜とルーがよく混ざり合ったら、微塵切りにしたニンニクを加えます。

トマトの水煮缶、トマトペーストを加えます。

ガンボの味を決める、クレオールスパイス、黒胡椒、塩を加えて混ぜます。クレオールスパイスは、好みの市販のものを使ってもいいし、好みのスパイスをあわせて、手作りすることも出来ます。

チキンブロスと、海老でとった出しを加えます。ローリエとセロリの葉の微塵切りを入れて、全体の味がなじむまで、30分程度に弱火で煮込みます。とろみがついていて、焦げやすいので、時々かき混ぜるようにします。

海老の身、蟹肉、輪切りにしたソーセージを入れてさっと煮込みます。ソーセージは、オーブントースターやグリルなどで、予め火を通しておきます。

海老に火が通ったら、最後に食べやすい大きさに切ったオクラを加えます。

オクラに軽く火が通れば、出来上がりです。


炊いたご飯にかけて、イタリアンパセリや青ネギなどの、微塵切りにしたハーブを散らします。

- チキンブロス 500 ml
★
Chicken Broth: 鶏肉をベースにしたブロス(ダシ)で、ブロスの中で最もよく使われる。自宅で手作りするのが大変な場合は、缶詰やパック詰めにされた市販品を使うか、チキンコンソメの素などを好みの濃さに溶かして、利用する。
- 海老(皮付き) 300 g
- 蟹の身(調理済み) 250 g
- 豚肉ソーセージ(粗挽き) 300 g
- 玉ねぎ(大) 1 個
- セロリ(中) 1 本
- グリーン パプリカ(中) ½ 個 又は ピーマン 4 個
- ニンニク 2 片
- オクラ 100 g
- 植物油 80 ml
- 中力粉 40 g
- トマト水煮缶 200 g
- トマトペースト 大匙 1
- ウースターソース 大匙 1
★
Worcestershire Sauce: アメリカのウースターソースは、日本のものと比べると濃度と甘味が少なく、香りが強く酸味がきいている。ソースとしてそのまま使うのではなく、料理の味付けに使うことが多い。Lea & Perrins (リーペリン)と呼ばれるイギリス産のソースが、日本で手に入るものととしては最も近い。
- クレオール スパイス 小匙 2
★
Creole Spice: ケージャン スパイスとも言われる。ルイジアナ州の料理を象徴する独特のミックススパイス。
- 黒胡椒 適宜
- 塩 適宜
- ローリエ 1 枚
- パセリの微塵切り(適宜)
- 海老は尾を残して、皮とむき、はらわたを取り除く。
- 1.の海老の皮とかぶるくらいの水を鍋にいれ、中火にかける。沸騰したら火を弱め、20分程度煮て、海老の出汁をとる。
- 玉ねぎとセロリの幹、ピーマンは粗い微塵切り、オクラは薄切り、ニンニクは細かい微塵切りにする。セロリの葉の部分は、大匙2杯程度を細かい微塵切りにする。
- ソーセージは、オーブントースターやグリルなどで焼く。
- ルーを作る。厚手の鍋にサラダ湯を熱し、小麦粉を加える。よくかき混ぜながら、ルーが茶色くなるまで、弱火にかける。
- ルーに玉ねぎ、セロリ、ピーマンを加えてしんなりするまで炒める。しんなりしたら、ニンニク、トマトの水煮缶、トマトペースト、塩、スパイスを加えてよく混ぜ合わせる。
- チキンブロスと2. の海老の出汁を少しずつ加える。さらにウースター ソース、ローリエ 、セロリの葉を加えて、焦げないように時々かき混ぜながら、30分程度弱火で煮る。
- 皮をむいた海老、蟹肉、食べやすい大きさに切ったソーセージを鍋に入れて、海老に火が通るまで、2分程度煮る。最後にオクラを加えて、軽く火を通す。器にもり、パセリの微塵きりを散らす。
Chicken Broth チキンブロス
- 鶏ガラ 600 g
- 玉ねぎ(中) 2 個
- 人参(中) 1 本
- 葉付セロリ 2 本
- パセリ 2 枝
- ローリエ 1 枚
- ニンニク 1 片
- タイムの葉 3 枝
- 黒胡椒 小匙 ½
- 鶏ガラは内臓、余計な脂肪などは取り除く。
- 玉ねぎはくし切り、にんじんとセロリは適当な大きさの乱切りにする。
- 全ての材料を鍋にいれ、材料が十分にかぶるくらいの水を入れる。蓋をしばらく強火にかける。沸騰したら火を弱め、あくと余計な脂分を取り除きながら、蓋をとって弱火で2~3時間程度、煮詰める。
- 鶏肉から骨が簡単にとりのぞけるようになったら、火をとめる。ざるにあけてスープをこす。
Creole Spice クレオール スパイス
- パプリカ 小匙 1 ½
- カイエンヌ ペッパー 小匙 2
- 黒胡椒 小匙 1
- 白胡椒 小匙 1
- ガーリック パウダー 小匙 2 ½
- オニオン パウダー 小匙 1 ½
- オレガノ 小匙 1
- タイム(乾燥) 小匙 1
- 黒胡椒、白胡椒、オレガノ、タイムをフード プロセッサーに入れて粉状にする。さらにパプリカ、カイエンヌ ペッパー、ガーリックパウダー、オニオンパウダーなど粉状のスパイス類を混ぜ合わせる。