07 豆と穀物とパスタ,  42 ローカントリー

Hoppin’ John ホッピンジョン

アメリカででは、新年を祝う日に、ブラックアイドピー (黒目豆) を食べると、その一年が幸運にみまわれると言われています。とくにブラックアイドピーとお米を使った、ホッピンジョン (Hoppin’ John) は、アメリカ南部の新年を祝う食事として、もっとも代表的なものです。 ホッピンジョンという、とてもユニークな名前の由来は定かではありませんが、お米の栽培が盛んだった、アメリカ南部のローカントリーの料理で、西アフリカのお米の調理法の影響を受けているともいわれます。

ホッピンジョンの作り方には、いろいろな方法があり、豆とお米を一つの鍋で、一緒に炊き込んでしまうというのが、伝統的なレシピでした。しかし、白いご飯に、煮込んだブラックアイドピーを、カレーのようにかけて食べるものや、白いご飯と豆を別々に調理して、最後に混ぜ合わせる、ビリヤニのような作り方など、とくに定まった調理方法はありません。使われる食材としては、ベーコンやソルトポーク、もしくはハムホックのような燻製など、豚肉の加工肉と、南部でホーリートリニティと言われる、玉ねぎ、セロリ、緑のパプリカで作られるのが、一般的なレシピです。

今回のレシピは、最初に豆を調理して、豆を煮込んだときのスープを利用して、お米を炊くやり方です。豆とお米の火の通り方が違うので、別々で調理したほうが、作りやすいように思います。

今回はブロック状のベーコンを使っています。玉ねぎ、セロリ、ピーマンは、豆の大きさに合わせて、やや大きめの微塵切りにします。ニンニクは微塵切りに、青唐辛子は種をとって微塵切りにします。ピーマンの代わりに、パプリカでもいいです。ハーブは青ネギ、イタリアンパセリ、タイムなど、手元にあるものを臨機応変に使うといいと思います。今回は、青ネギと、セロリの葉を少量微塵切りにして入れています。

最初にベーコンを鍋に入れて、炒めます。基本、ベーコンの脂だけで大丈夫ですが、必要に応じてオリーブオイルを少量足してください。

軽く焦げ目がついて、ベーコンの脂がでてくるまで炒めます。

玉ねぎ、セロリ、ピーマンを加えます。

玉ねぎが半透明になってきたら、ニンニクと青唐辛子を加えます。

ブロスと、ローリエ、乾燥したタイム、黒胡椒、塩を加えて混ぜ合わせます。ハムホックなど、豆と煮込むと出汁がでやすい塊肉を使う場合は、水だけでよいのですが、今回はベーコンだけを使っているので、ブロスで煮ています。ブロスは、ベジタブルブロスやチキンブロスでもいいのですが、ホッピンジョンには、伝統的にビーフブロスが使われることが多いです。

洗ったブラックアイドピーを加えます。ブラックアイドピーは、調理する前に水や熱湯につけておくと、早く火が通ります。しかし、とくに浸水させておかなくても、1時間程度で火が通るので、比較的調理がしやすい豆の一つです。

刻んだハーブを加えて、軽く混ぜ合わせます。沸騰したら火を弱めて、蓋をして、豆が軟らかくなるまで煮ます。

豆が軟らかくなったら、笊にかえて、スープをこします。

スープの量が少ないようだったら、ブロスが水を足して、450mlに調整します。

こしたスープを鍋に入れて、洗った長粒米を加えます。かき混ぜて、軽く塩と黒胡椒で味を調えます。沸騰したら火を弱めて、お米に8割程度火が通るまで煮ます。

鍋に豆を戻して、蓋をして、そのまま15分程度蒸らします。

全体をさっくりと混ぜ合わせます。

微塵切りにした青ネギを散らして出来上がりです。

Hoppin’ John ホッピンジョン
準備時間 : 15分
加熱時間 :ガスコンロの上で1-2時間
難易度★★☆
【 材料 6 人前 】
ブラックアイ ピー(乾燥) —– 330 g
ベーコン —————————— 100 g
玉ねぎ (中) ————————– 1個
セロリ (中) ————————– 1本
グリーンパプリカ (中) ——– ½ 個
—- 又は ピーマン ——————- 3 個
ビーフブロス 又は チキンブロス☆☆ 600 ml
長粒米 ———————————- 285 g
ニンニクの微塵切り ———— 大匙 1
ハラペーノ (青唐辛子) ——– 1 本
青ねぎ (微塵切り) ————– 大匙 2
ローリエ —————————— 1 枚
タイム(乾燥) ———————— 小匙 1
—————————————- 適宜
黒胡椒 ———————————- 適宜
【 作り方 】
玉ねぎ、セロリ、パプリカ (又はピーマン)を微塵切りにする。青ネギ、青唐辛子、ニンニクは細かい微塵切りにする。ベーコンは角切りにする。
鍋にベーコンを入れて、脂が十分にでてくるまで、炒める。続いて、微塵切りにした玉ねぎ、セロリ、パプリカ (又はピーマン) を入れて、玉ねぎがしんなりとするまで炒める。最後に、ニンニク、青唐辛子を入れて、軽く炒める。
ブロス、ローリエ、微塵切りにした青ネギ、タイム、黒胡椒、塩を加えて、軽く混ぜ合わせる。洗ったブラックアイドピーと刻んだ青ネギを加えて、混ぜ合わせる。沸騰したら、火を弱めて、豆が軟らかくなるまで、1時間程度煮込む。
の豆を笊にあけて、スープをこす。スープにブロスか水を足して、450mlにして、鍋に戻す。洗った長粒米を鍋に入れて、塩と黒胡椒で味を調える、蓋をして中火にかけ、沸騰したら火を弱めて、お米に8割程度火が通るまで、弱火で煮る。
煮込んだブラックアイドピーを鍋に戻して、蓋をして、15分程度蒸らす。
全体を軽く混ぜ合わせて、刻んだ青ねぎを散らす。
Beef Broth ビーフブロス
準備時間 : 20分
調理時間 :ガスコンロの上で3-4時間 + 摂氏 190度のオーブンで 25-30分
難易度★★☆
【 材料 2000 ml 】
オックステール 又は ビーフボーン 1500 g
オリーブオイル ——————- 120 ml
玉ねぎ (中) ————————– 2 個
人参 (中) ————————— 1 本
葉付セロリ ————————— 2 本
赤ワイン —————————— 235 ml
トマト (中) ————————– 1 個
イタリアンパセリ —————- 2 枝
ローリエ —————————— 2 枚
ニンニク —————————— 3片
タイムの葉 ————————— 2 枝
黒胡椒 ———————————- 小匙 1/2½
【 作り方 】
オーブンを摂氏180度に温める。
オックステールは余分な脂をそぎ落とし、玉ねぎはと人参は適当な大きさに切る。セロリは葉の部分は切り取り、茎の部分だけを乱切りにする。オリーブオイルをひいた鉄板に並べ、オーブンに入れて30分程度表面を焼く。
のオックステールと野菜を深めの鍋に移す。鉄板に残った脂をキッチンペーパーでとる。
鉄板に水を少量注ぎ、こびりついた焦げている部分をきれいにするようにして、鍋底を木べらなどでかき混ぜてから、水とともに鍋に戻す。赤ワインと、セロリの葉、トマト、スパイスとハーブ、ローリエを鍋にいれ、材料が十分にかぶるくらいの水を入れる。
鍋を火にかけて、長時間じっくりと煮込む。途中、水分が蒸発して足りなくなったら、水を足す。オックステールの骨が簡単にとりのぞけるようになったら、火をとめる。
ざるにあけてスープをこす。
☆☆ Chicken Broth チキンブロス
準備時間 : 20分
調理時間 :ガスコンロの上で3-4時間
難易度★★☆
【 材料 2000 ml 】
鶏一羽 又は骨付きの鶏肉 —– 600 g
玉ねぎ (中) ————————– 2 個
人参 (中) ————————— 1 本
葉付セロリ ————————— 2 本
イタリアンパセリ —————- 2 枝
ローリエ —————————— 2 枚
ニンニク —————————— 3 片
タイムの葉 ————————— 3 枝
黒胡椒 ———————————- 小匙 ½
【 作り方 】
鶏ガラは内臓、余計な脂肪などは取り除く。
玉ねぎはくし切り、にんじんとセロリは適当な大きさの乱切りにする。
全ての材料を鍋にいれ、材料が十分にかぶるくらいの水を入れる。蓋をしばらく強火にかける。沸騰したら火を弱め、あくと余計な脂分を取り除きながら、蓋をとって弱火で2~3時間程度、煮詰める。
鶏肉から骨が簡単にとりのぞけるようになったら、火をとめる。ざるにあけてスープをこす。
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