07 豆と穀物とパスタ,  81 Cooking Tips

アメリカ南部料理で使われる豆の種類

  豆を使った料理というのは、日本ではそれほど種類が多くないように思うのですが、アメリカ南部や、中南米では、豆を使った料理が非常に豊富です。ただ単にサイドディッシュとして、肉料理の付け合わせにしたり、サラダにいれたりするだけではなくて、どうどうとメインディッシュとして、食卓の中央に添えられています。豆は、繊維質が多く、ビタミンBを多く含みますが、たんぱく質も非常に豊富で、ベジタリアンの人にとっては、肉に代わって、重要な栄養源です。しかも肉よりもはるかに安価なので、よくアメリカの映画をみていると、生活費を切り詰めなければいけないときに、「明日から、豆料理だけだからね」というようなセリフが交わされます。実際、留学時代にお金がなかったとき、一週間の食費10ドルに抑えたい、などというとき、私も豆料理でのりきりました。

 このように豆は賢く消費すると、とても優秀な食材なのですが、いざ日本で料理しようとすると、聞いたことも見たこともない食材に、最初はかなり戸惑うかもしれません。今回は、アメリカ南部料理でよく使われる豆について、ざっくりとまとめてみたいと思います。

Black-Eyed Pea ブラックアイドピー 

 black-eyed bean と呼ばれることもありますが、日本語ではパンダ豆とか、黒目豆とも言われます。アメリカ南部では最もポピュラーな豆の一つで、ブラックアイドピーを煮たものは、代表的なソウルフードの一つです。新年に食べるとその年一年間、幸運がもたらされるともいわれ、Hoppin Jhon は、アメリカのお正月の定番料理です。火が通りやすいのが特徴で、長時間水につける必要がなく、調理しやすいのが特徴です。

Red Kidney レッドキドニー / Red Bean レッドビーン

 レッドキドニーは、日本で金時豆と言われている豆と同じ種類のものです。缶詰のものが日本でも手に入ります。とても広範囲な料理に使われている豆で、とてもルイジアナ州の郷土料理、で使われるほか、チリコンカルネなどでも使われます。一方、レッドビーンは、ルイジアナ州の料理、Red beans and rice の名前にもなっている豆です。見た目も味も、キドニーによく似ているので、レッドビーンとそれほど厳密には区別されないで、両方とも Red beans and rice やチリコンカルネなどに使われています。どちらかというと、キドニーの方が少し大きめで皮が厚く、調理に時間がかかるのが特徴です。

Pinto Bean ピントー ビーン

 メキシコでポピュラーな豆で、チリコンカルネを使うときに、最も使われる豆です。日本で うずら豆と呼ばれている豆と同じ種類と思われますが、日本産のうずら豆は、海外産のピントービーンズに比べると甘みが強すぎるように思います。

Black Bean ブラックビーン

 ブラジルやキューバなど中南米でポピュラー小粒の黒い豆です。ブラジルの国民食、フェジョアーダにも使われます。フロリダ州の料理でよく使われ、フェジョアーダのような、ブラックビーンズを煮込んだスープが代表的な料理です。

Lima Bean 白インゲン

 日本で売られている白いんげんと同じ品種で、大きさは色々ですが、大きなものは butter beanと呼ばれることもあります。淡泊な味で、スープからサラダなど、幅広い料理で使われます。どんな素材と組み合わせられるので、缶詰を一つ常備しておくと、かなり重宝します。

Chickpea ひよこ豆

 Garbanzo ガルバンゾーとも呼ばれる地中海原産の豆です。インドのカレーでも使われるし、地中海料理のhummusフムスの材料にもなります。おそらく、アメリカや中南米のみにかかわらず、世界中で最も消費されている豆の一つではないかと思います。これも淡泊で癖がなく、どの食材にも合わせやすいので、缶詰で常備しておくことをお勧めします。

Lentil レンズ豆

 ひよこ豆同様、インド料理やヨーロッパ料理で、カレーやスープなど、世界中で幅広く使われる食材です。オレンジ、緑、ブラウンなど、様々な色があり、色味によって味も違います。調理前に水につける必要はなく、火にかけるとすぐに柔らくなります。

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