Au Gratin Potatoes ポテトグラタン
じゃが芋を薄くスライスして、ニンニクの風味をつけた生クリームとチーズともに、ベーキングディッシュで焼き上げた、フランス風のポテトグラタンです。もともとは、フランスのドフィノ地方の郷土料で、フランスでは、グラタンドフィノワ (Gratin dauphinois) とも呼ばれます。フランス語のグラタン (gratin) の語源は、フランス語の gratter, 英語の grate, にあるので、アメリカでは Scalloped Potatoes とも呼ばれたりします。日本語に直すと、じゃが芋とチーズの重ね焼き、といった感じの料理です。普通のマッシュポテトよりも、おしゃれな感じがして、濃厚なクリームとチーズが、じゃが芋と一緒に味わえる、満腹感のあるサイドディッシュです。
アメリカのポテトグラタンの作り方は、大きくわけると2種類あります。一つは、スライスしたじゃが芋を、生クリームで焼き上げる場合と、もう一つは、小麦粉を加えたペシャメルソースで焼き上げる場合です。どちらが、正解というものではありませんが、生クリームを使う方法の方が、もともとのフランスのグラタンに近く、scallaped potato と呼ばれるレシピは、ペシャメルソースを使う場合が多いように思います。今回は、生クリームを使った作り方を紹介します。
主な材料は、じゃが芋、ニンニク、フレッシュなタイム、細かくしたチーズで、とてもシンプルです。ニンニクは、細かい微塵切りにします。チーズは、グリュイエールなど、スイスチーズが使われることが多いですが、チェダーやモッツアレラチーズなど、好みのものを使えばいいと思います。じゃが芋は、皮をむいて、スライサーで薄切りにします。じゃが芋は灰汁がでやすいので、スライスしてから、すぐに調理できるように、他の材料を先に準備しておくことがポイントです。じゃが芋の種類は、焼き上がったときに、ほくほく感が残るように、でんぷん質の多い、男爵のような品種が好ましいです。じゃが芋は大きなもので5個、中くらいもので6個程度使います。
生クリーム、溶かしたバター、牛乳、ニンニクの微塵切り、フレッシュなタイムの葉、塩、黒胡椒、ナツメグをボールに入れて、混ぜ合わせておきます。
ベーキングディッシュにじゃが芋の3分の1量を並べます。
チーズの3分の1量をのせます。
混ぜ合わせた、生クリーム液の3分の1量を流し入れます。
この作業をもう一度繰り返します。じゃが芋→チーズ→生クリーム→じゃが芋→チーズ→生クリーム とのせた後、最後はチーズを省いて、じゃが芋と生クリームをのせます。残りのチーズの3分の1量は、最後にじゃが芋が焼き上がった後に、トッピングします。
最後に生クリームを注いだ後、全てのじゃが芋がクリームに満遍なく浸るように表面を整えます。水分が足りない場合は、牛乳を少量足して、調節します。
水分が蒸発しないように、アルミホイルをかぶせます。摂氏180度に温めたオーブンで、じゃが芋に火が通るまで、1時間程度焼きます。
爪楊枝などを刺して確認し、じゃが芋が軟らかくなったら、残りのチーズをトッピングします。
アルミホイルを外して、そのままオーブンで、チーズに軽く焦げ目がつくまで、15分程度焼きます。
焼き上がったら、好みで、さらにタイムの葉を散らします。
Au Gratin Potatoes ポテトグラタン
加熱時間 :摂氏 180度のオーブンで 70-80分
難易度— :★★☆
•ニンニク —————————— 1 片
•溶かしバター ———————— 大匙 3
•牛乳 ————————————– 120 ml
•生クリーム ————————— 200 ml
•チーズ (細かくしたもの) —– 150 g
•塩 —————————————- 小匙 ½
•黒胡椒 ———————————- 小匙 ½
•ナツメグ (粉) ———————- 小匙 ¼
•タイムの葉 ————————— 3 枝
❷じゃがいもは皮をむいて、スライサーで薄切りにする。ニンニクは微塵切りにする。
❸ボールに、生クリーム、牛乳、溶かしたバター、タイムの葉、塩、黒胡椒、ナツメグを入れて、軽く混ぜ合わせる。
❹キャセロールディッシュにジャガイモの3分1量を敷き詰める。その上にチーズの3分の1量をのせて、❸ の生クリームの3分の1量を流し入れる。この作業を繰り返す。最後にじゃが芋の3分の1量、生クリームの3分の1量を入れる。チーズの残り3分の1量は、飾り用に残しておく。
❺アルミホイルでしっかりとカバーをして、温めておいたオーブンで、1時間程度、じゃがいもが柔らなくなるまで焼く。
❻ホイルをはずして、残りのチーズを上からかける。アルミホイルを外し、表面にチーズが溶けるまで、オーブンで10分程度焼く。