06 スープとシチューとガンボ,  41 ケイジャンとクレオール

Chicken and Sausage Gumbo チキンソーセージガンボ

鶏肉とソーセージが入った、チキンソーセージガンボ (chicken and sausage gumbo) です。ガンボは、スパイスのきいたカレーのようなルイジアナ州の郷土料理で、カレーのように炊いたお米にかけて食べます。海老や蟹などのシーフードと、アンデューイという、ルイジアナのスパイシーなソーセージが入っていることが多いですが、鶏肉やウサギ肉などの肉類を使うこともあります。鶏肉は安価で手に入りやすいので、とても作りやすいガンボだと思います。

ガンボというのは、西アフリカの言語で、オクラを意味します。オクラは、ガンボにとろみをつけるために、必要不可欠な材料でした。今日のガンボは、フランス料理の影響をうけており、小麦粉と油脂でルーを作り、とろみをつける方法が主流です。ルーにどの程度焦げ目をつけるかで、ガンボの味わいが異なってきます。野菜は、玉ねぎ、セロリ、緑のパプリカを炒めて、スープのベースを作ります。この3つの野菜は、アメリカではホーリートリニティと言われています。スパイスの使い方や、素材の組み合わせ、出汁の使い方などで、様々な味がミックスした、複雑な味わい出すのが、ガンボの特徴です。チキンのガンボでは、チキンブロスを使って、スープのベースにします。

鶏肉は、塩とクレオールスパイスで下味をつけます。胸肉を使いましたが、モモ肉でもいいです。クレオールスパイスは、パプリカ、ガーリックパウダー、タイムやオレガノなどを使って作る、ルイジアナ州の料理には欠かせない、ミックススパイスです。市販のものを使ってもいいですが、材料をそろえれば、自宅で簡単に好みの味わいのミックススパイスを作ることができます。

ベースとなる野菜を微塵切りにします。玉ねぎ、セロリ、パプリカ、ニンニクを使います。パプリカは緑色のものが手に入らない場合、他の色のものを使ってもいいし、ピーマンで代用しても構いません。今回は、オレンジ、黄色、赤色のパプリカをあわせてつかっています。

焦げつきにくい厚手の鍋に、オリーブオイルをひいて、中火にかけます。鍋が十分に温まったら、鶏肉を皮面から焼きます。焦げ目がついたら、ひっくり返して、両面を焼きます。火を弱めて、鶏肉に仲間で火が通るまで焼きます。

焼き上がったら、鍋から鶏肉を取り出して、手で触れるくらいまで冷まします。鶏肉が冷めたら、食べやすい大きさの薄切りにします。

鶏肉を焼いた鍋に、植物油と小麦粉を加えて、中火にかけます。ペシャメルソースを作る要領でかき混ぜながら、ルーを作ります。鍋の焦げた部分をそぎ落とすようにして、ルーを作ると、短時間でルーに焦げ目をつけることができます。しかし、あまりにも黒い焦げが多いようだったら、一度ルーを笊でこして、焦げた部分を取り除いて下さい。

ルーは、マイルドに仕上げたい場合は、ピーナッツバターのような色合いになるまで、火を通します。さらに、もっと深みのある味わいにするときは、チョコレート色になるまで、ルーを炒めます。

ルーが好みの色合いになったら、玉ねぎ、セロリ、パプリカを加えて、さっと炒めます。

ルート野菜が混ざったら、ニンニクを加えて、さらに炒めます。

チキンブロスを少しずつ加えていきます。さらに、クレオールスパイス、塩、ローリエ、トマトペーストを加えて混ぜ合わせます。

弱火にして、時々かき混ぜながら、20分程度煮込みます。ルーが入って、とろみがついているスープは、底面が焦げ付きやすいです。よくかき混ぜながら、火を通すのがポイントです。

輪切りにしたソーセージを加えて、ソーセージに火が通るまで加熱します。

最後に、薄切りにしたオクラ、チキン、刻んだ青ネギやイタリアンパセリなどのハーブを加えて、軽く温めます。塩、黒胡椒、ホットソースで味を調えて出来上がりです。

炊いたお米を添えて、カレーのようにして頂きます。

Chicken and Sausage Gumbo チキンソーセージガンボ
準備時間 : 25分
加熱時間 :ガスコンロの上で60分
難易度★★☆
【 材料 4-6 人前 】
チキンブロス ——————- 700 ml
鶏胸肉 ———————————- 2 枚
豚肉ソーセージ(粗挽き) —– 225 g
玉ねぎ (大) ————————– 1 個
セロリ (中) ————————– 2 本
パプリカ (中) ———————- 1 個
ニンニク —————————— 2 片
オクラ ———————————- 100 g
オリーブオイル ——————- 大匙 2
植物油 ———————————- 60 ml
中力粉 ———————————- 40 g
トマトペースト ——————- 大匙 1
ローリエ —————————— 1 枚
クレオールスパイス☆☆ ——- 大匙 1 ½
黒胡椒 ———————————- 適宜
—————————————- 適宜
ホットソース ———————— 適宜
パセリ又は青ネギ(微塵切り) 適宜
【 作り方 】
鶏肉に、塩 (小匙1)とクレオールスパイス (小匙2杯) を満遍なくまぶす。
玉ねぎ、セロリ、パプリカは粗い微塵切り、オクラは薄切り、ニンニクは細かい微塵切りにする。
鍋にオリーブオイルをひいて、中火にかける。鍋が十分に熱くなったら、鶏肉を入れて、両面に軽く焦げ目がついて、中まで火が通るまで焼く。焼き上がったら、鍋から取り出して、冷ましておく。
鶏肉を焼いた鍋で、ルーを作る。鍋に植物油と小麦粉を加えてよく混ぜ合わせる。よくかき混ぜながら、ルーが茶色くなるまで、弱火にかける。
ルーに玉ねぎ、セロリ、パプリカを加えて、軽く炒める。野菜がしんなりとしたら、ニンニクを加える。
チキンブロスを少しずつ加える。クレオールスパイス、塩、ローリエ、トマトペーストを加えて、軽く混ぜ合わせる。弱火にして、時々かき混ぜながら、20分程度火を通す。
薄切りにしたソーセージを入れて、ソーセージに火が通るまで、加熱する。
焼き上がった鶏肉を薄切りにして、鍋に戻す。薄切りしたオクラを加える。
塩、黒胡椒、ホットソースで味を調える。微塵切りにした、ハーブを散らす。
Chicken Broth チキンブロス
準備時間 : 20分
調理時間 :ガスコンロの上で3-4時間
難易度★★☆
【 材料 2000 ml 】
鶏一羽 又は骨付きの鶏肉 —– 600 g
玉ねぎ (中) ————————– 2 個
人参 (中) ————————— 1 本
葉付セロリ ————————— 2 本
イタリアンパセリ —————- 2 枝
ローリエ —————————— 2 枚
ニンニク —————————— 3 片
タイムの葉 ————————— 3 枝
黒胡椒 ———————————- 小匙 ½
【 作り方 】
鶏ガラは内臓、余計な脂肪などは取り除く。
玉ねぎはくし切り、にんじんとセロリは適当な大きさの乱切りにする。
全ての材料を鍋にいれ、材料が十分にかぶるくらいの水を入れる。蓋をしばらく強火にかける。沸騰したら火を弱め、あくと余計な脂分を取り除きながら、蓋をとって弱火で2~3時間程度、煮詰める。
鶏肉から骨が簡単にとりのぞけるようになったら、火をとめる。ざるにあけてスープをこす。
☆☆ Creole Spice クレオールスパイス
準備時間 : 5分
難易度★☆☆
【 材料 60 ml 】
パプリカ —————————— 小匙 2
カイエンヌペッパー ———— 小匙 1
黒胡椒 ———————————- 小匙 1
白胡椒 ———————————- 小匙 2 ½
ガーリックパウダー ———— 小匙 1 ½
オニオンパウダー —————- 小匙 1
オレガノ —————————— 小匙 1
タイム(乾燥) ———————- 小匙 1
【 作り方 】
黒胡椒、白胡椒、オレガノ、タイムをフード プロセッサーに入れて粉状にする。さらにパプリカ、カイエンヌ ペッパー、ガーリックパウダー、オニオンパウダーなど粉状のスパイス類を混ぜ合わせる。
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