02 朝食とブランチ,  40 アメリカ南部料理

Creamy Grits グリッツ

グリッツはトウモロコシを挽いて粉にしたもので作るお粥のようなもので、南部の朝食では欠かせないものです。朝食で食べる時は、シンプルに塩をバターで食べるのが一般的ですが、チーズグリッツのように、チーズを入れて食べることもあります。グリッツにカリカリに焼いたベーコンと、卵料理が添えられるのが、アメリカ南部の典型的な朝食です。半熟状態の卵とグリッツを混ぜ合わせて食べるのが好きという人が多いです。朝食以外では、シュリンプアンドグリッツのように、パスタのように好みのソースをかけて食べることもあります。グリッツ自体は、お米のように、シンプルでくせのないものなので、様々な食材とあわせて、自由に合わせることができます。もともとは、アメリカ南部の家庭的な食材という感じでしたが、最近では、南部料理を象徴するものとして、ファンシーなレストランで、コースメニューの一つに加えられるようなことも多くなってきました。

しかし、アメリカの南部以外の他の州では、グリッツは 、それほど馴染みがないものではないかと思います。私はニューヨークにも住んでいたことがあるのですが、グリッツをスーパーの食品売り場でみかけるほどは稀でした。アメリカでも他の州ではほとんど手に入らないのですから、残念ながら、日本で手に入れることはかなり難しいです。 ただし実際には、グリッツは、イタリアのポレンタとかなり似ているものなので、白いポレンタで代用することが可能です。一方、 日本でコーングリッツという呼称で売られているものの多くは、グリッツにしては、粒子細かすぎて、どちらかと言うとコーンミールに近く、コーンブレッドの材料には向いていますが、グリッツの材料としては、あまりお薦めしません。

アメリカでも、グリッツという名で売られているものには、メーカーによって、様々な種類があります。短時間で調理することが可能な、インスタントグリッツもあるし、調理するのに30分以上かかる、石挽き(stone-ground) と呼ばれる粗びきタイプのものもあります。伝統的な南部のグリッツは、この石挽きタイプのもので、 じっくり時間をかけて調理して、 こしのある食べ応えを味わいます。 グリッツは、粒子の大きさによって、調理時間が様々なので、 グリッツの調理法は、パッケージにかかれているインストラクションに従う必要があります。

ポレンタもをインスタントグリッツと同様に、かなり早く火が通ります。調理時間はメーカーによって様々ですが、調理の仕方は、ポレンタもグリッツもほとんど同じです。まず水を鍋に入れて中火にかけ、沸騰したら少し火を弱めてグリッツを入れます。だまになりやすいので、よくかき混ぜます。

グリッツが半透明になって、火が通ってきたら、牛乳を加え、さらによく混ぜます。

最後に塩で味を調えて、バターを加えます。

器にもって、好みで黒胡椒、パルメジャーノチーズ、刻んだハーブなどを添えてもいいです。冷めると硬くなるので、出来るだけ熱いうちにいただきます。

Creamy Grits グリッツ
調理時間 :ガスコンロの上で10-15分
難易度★☆☆
【 材料 2 人前 】
グリッツ 又はポレンタ(白) 60 ml
—————————————- 235 ml
牛乳 ————————————– 120 ml
バター ———————————- 大匙 2
—————————————- 適宜
【 作り方 】
鍋に水を入れ中火にかける。沸騰したらグリッツを入れてよくかき混ぜながら、グリッツに火が通るまで煮る。
牛乳入れてよく混ぜる。塩で味を調え、最後にバターを加える。
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