40 アメリカ南部料理

Breakfast Galette ブレックファストガレット

玉ねぎとコーン、ピーマンなど、セイボリーなフィリングを包んで、ポーチドエッグをトッピングした、朝食向けのガレット (gallete) です。ガレット (galette) とは、フランスのノルマンディー地方の言葉で、flat cake という意味です。円盤型をしたお菓子やパンのことを意味しますが、アメリカでガレットと言えば、このような、パイ皿無しで焼く、簡易的なパイが一般的です。林檎や桃、ブルーベリーなど、フルーツのフィリングを包む、甘いガレットが多いですが、このようなセイボリーなガレットも焼けます。ガレットの具材の組み合わせは無限大なので、色々な食材で、ガレットを作ると楽しいです。今回作ったのは、朝食向けに、ポーチドエッグをトッピングした、ブレックファストガレットです。ポーチドエッグの代わりに、目玉焼きやスクランブルエッグ、ゆで卵などを使ってもいいでしょう。

ガレットに使う生地は、パイ生地と同じものを使うことが多いです。アメリカで ショートクラストぺストリー(shortcrust pastry) 、フランス語でパートブリーゼ(pâte brisée)と呼ばれる、最も一般的なアメリカ式のパイ生地です。

まず、ボールに薄力粉、ラード、無塩バターを入れます。油脂類は出来るだけ冷やしておき、バターは細かくしておくと、作業がしやすいです。パイ生地にラードを加えると、生地の甘みが増し、サクサクとした食感が加わります。ラードの代わりにショートニングでもいいし、バターだけで作っても、無塩パイ生地は作れます。

泡立て器やマッシャーなどを使って、油脂を小麦粉に練りこむようにしていきます。全体的にパサパサとして、バターの塊がなくなったら、OKです。

氷で冷やした冷水を少しずつ入れながら、生地をまとめていきます。粉っぽさがなくなって、全体的にしっとりとした感じになります。スプーンやフォークなどで、生地を押さえたとき、生地が固まって崩れないような感じになるのが目安です。

ラップで包んで、生地を円盤型にまとめて、冷蔵庫で30分程度冷やします。

フィリングを用意します。玉ねぎとピーマン、ニンニク、青唐辛子を微塵切りにします。トマトは、薄切りにして、種をとります。ミニトマトでもOKです。チーズはグレイターで細かくしておきます。他に、ほうれん草やケールなどの葉物類、椎茸やマッシュルームなどの茸類、アスパラガスやブロッコリーなどを加えてもいいです。また、今回は入れてませんが、ベーコンやソーセージなどを加えると、よりボリュームのあって食べ応えのある、朝食向けガレットになるはずです。

フライパンに、オリーブオイルをひいて、中火にかけます。玉ねぎとピーマンを加えて、炒めます。

玉ねぎがしんなりとしてきたら、ニンニクと青唐辛子を入れます。

コーンの缶詰を水気を切って加えます。コーンは冷凍のものでもいいし、ミックスベジタブルなど、他の冷凍野菜でもOKです。冷凍のものを加える場合は、このタイミングで入れます。

塩、黒胡椒、ガーリックパウダー、パプリカで味をつけます。

パイ生地を成形します。二枚のラップの間にパイ生地を挟んで、麺棒を使って、おおよそ、直径40センチ程度の、円形に伸ばします。

ガレットは、フィリングを包んで成形してから、鉄板に移動するのは難しいので、鉄板の上で、形を作るようにします。鉄板にベーキング用のシートを敷いて、その上に、ケーキ型やタルト型の底の部分の丸い円盤をひいておくと、作業が楽だし、焼き上がったガレットを、お皿に移動しやすくなります。

鉄板の中央に、円盤をおいて、パイ生地をのせます。

中央部分に、チーズの半量をのせます。

フィリングをのせます。

ガレットの下に敷いた、円盤の形を目安にしながら、端の部分のパイ生地を中に折りたたみます。

トマトをのせます。卵と水を器に入れて軽くかき混ぜて、刷毛でパイ生地に塗ると、艶出しになります。

摂氏200度に温めたオーブンで、パイ生地に軽く焦げ目がつくまで、30分程度焼きます。焼き上がったら、残りのチーズをトッピングして、火を消したオーブンに戻し、予熱でチーズを溶かします。

好みで、ポーチドエッグや目玉焼きなどをトッピングします。ポーチドエッグの作り方は、こちらを参考にしてください。

ポーチドエッグをトッピングして、ハーブの微塵切りを散らします。

Breakfast Galette ブレックファストガレット
準備時間 : 10分
加熱時間 :ガスコンロの上で10-15分 + 摂氏 200度のオーブンで 35分
難易度★★☆
【 材料 9-inch (23cm) パイ皿 】
シングルパイクラスト ——- 1 枚
玉ねぎ (中) ————————– 1 個
グリーンパプリカ (中) ——– ½ 個
—- 又は ピーマン ——————- 2 個
コーン (缶詰) ———————- 160 g
ニンニクの微塵切り ———— 小匙 1
ハラペーノ 又は 青唐辛子 (微塵切り) 大匙 1
トマト (中) ————————– 1 個
オリーブオイル ——————- 大匙 2
—————————————- 適宜
黒胡椒 ———————————- 適宜
ガーリックパウダー ———— 小匙 1
パプリカ —————————— 小匙 1
ナチュラルチーズ (細かくしたもの) 40 g

仕上げ
—————————————- 1個
—————————————- 大匙 1 ½

トッピング
ポーチドエッグ☆☆ ———— 3個
イタリアンパセリ 又は ディル (微塵切り) 適宜
【 作り方 】
オーブンを摂氏200度に温める。
玉ねぎとパプリカ (又はピーマン) は微塵切りにする。ニンニクも細かい微塵切りにする。トマトは、薄切りにして、種を取り除いておく。
フライパンに、オリーブオイルをひいて、中火にかける。玉ねぎとパプリカを入れて、玉ねぎがしんなりとするまで、炒める。続いて、ニンニク、唐辛子を加える。最後に、水気を切ったコーンの缶詰を加える。塩、黒胡椒、ガーリックパウダー、パプリカを加えて、味を調える。
パイ生地を、直径40センチ程度の円形に伸ばす。鉄板の上に、ベーキング用のシートを敷いて、パイ生地をのせる。
細かくしたチーズの半量を、パイ生地の中央部分に薄く広げる。 の野菜をのせて、表面を平にならす。パイ生地の周囲を内側に折りたたむようにして、形を整える。表面にトマトを並べる。
卵を器に割り入れて、水を加えてよくかき混ぜる。パイ生地の表面に刷毛で塗る。温めておいたオーブンで、パイ生地の焦げ目がつくまで、30分程度焼く。
焼き上がったパイ生地の上に、残りのチーズをのせて、オーブンの予熱でチーズを溶かす。
ポーチドエッグをトッピングして、ハーブの微塵切りを散らす。
Single Pie Crust シングルパイ クラスト
準備時間 : 20分
調理時間 :摂氏 220度のオーブンで 12-15分
冷却時間 :60分
難易度★★☆
【 材料 9-inch (23cm) パイ皿 】
薄力粉 ———————————- 165 g
無塩バター ————————— 60 g
ショートニング 又は ラード 大匙 1 ½
冷水 ————————————– 適宜
【 作り方 】
小麦粉に細かく刻んだバター、ショートニングを加え、バターの塊がなくなるまで、フォークで押さえつけるようにして、混ぜ合わせる。
に氷で冷やした水(大匙 2-4杯) を、生地全体がしっとりとまとまるまで、少しずつ加えながら混ぜる。
生地をラップにつつんで一時間程度冷蔵庫で冷やす。
生地を二枚のラップにはさんで、パイ皿より少々大き目の円形にのばし、片方のラップをとって、油を敷いたパイ皿になじませる。パイ生地が膨らまないよう、パイ生地の底にフォークで穴をあける。縁はパイ皿の大きさに合わせて成型 飾りつける。
オーブンを摂氏220度に温める。
温めておいたオーブンで、パイにアルミホイルかベーキング用の紙を敷いて米などで重石をし、パイを15程度焼く。
オーブンの温度を摂氏180度に下げて、重石をとってさらに20-30分程度、パイに軽く焦げ目がつくまで焼く。途中で様子を見て、縁に焦げ目がついているようだったら、オーブンから出し、縁をホイルで覆う。
☆☆ Poached Eggs ポーチドエッグ
準備時間 : 10分
調理時間 :ガスコンロの上で5-10分
難易度★★☆
【 材料 2 人前 】
—————————————- 2 個
—————————————- 大匙 1
【 作り方 】
深さのある鍋に水とお酢を入れて中火にかける。沸騰したら、火を弱めて、お湯の表面が静かになり、泡がなくなるのを待つ。
卵を茶こしなどの上に割り入れて、白身の水っぽい部分をこす。その後、小さめの器に移しておく。
の鍋に静かに卵を落とす。そのまま3分程度、卵の白身に火が通るまで静かに待つ。
穴の開いたリードルなどを使って、卵を静かにすくい出し、そのままの状態でよく水気を切ってから、皿に盛り付ける。
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