17 コブラとプディング,  35 アメリカのお菓子とパン

Lemon Pudding Cake レモンプディングケーキ

レモンの爽やかな酸味と、ふわふわとした口当たりが楽しめる、レモンプディングケーキ (lemon pudding cake) です。レモンプディングケーキは、とても家庭的なデザートで、アメリカではブラウニーのように、箱に入った専用のミックス粉が売られています。誰でも簡単に作れる素朴なお菓子であると同時に、ラメキンなどで個別に作ると、上品なフルコースのデザートにもなります。とても、応用範囲の広く、タルトやパイのように、クラフトを作らないので、簡単に出来るのがメリットです。

プディングというと、日本では、キャラメルソースのかかった、カスタードプディングのことを真っ先に思い浮かべるかもしれませんが、英語に意味するプディング (pudding) の意味は、もっと広いです。日本でいう、カスタードプディングは、英語では、クリームキャラメル (crème caramel) もしくは、フラン (flan) と呼び、通常はプディングとは呼びません。英語でいうプディングいう食べ物は、もっと幅広い食べ物の種類をさします。甘いものもセイボリーなものもあり、カスタードだけでなく、お米やタピオカなどの炭水化物を使ったものや、ソーセージなどの肉類を使ったものまで、プディングと呼ばれています。液体でもなく、粉状でもなく、ナイフをつかわないで、スプーンで食べられる少し柔らかめの塊状のものを、英語ではプディングと呼ぶと認識しておくといいと思います。

プディングケーキは、プディングのような、軟らかい食感を生かしたケーキです。卵白を泡立てて作りますが、スフレのように、空気を沢山含ませるわけではなく、しっとりとした、濃厚な口当たりを味わいます。軟らかい口当たりに仕上がるのは、粉の分量が少ないためなのですが、レシピによって、粉の比率はかなり違いがあります。粉の配分が少なくなると、スポンジの部分とクリーミーなレモンソースの部分が二層に分離します。予め、水分量を多くして、二層のレイヤーを楽しめるように作るレシピも、多くあります。もともと家庭によって様々なレシピがあり、これが正解というものは、ありません。

このレシピは、全体として、しっとりとしたスポンジを楽しめる硬さで作っています。粉の分量が少ないので、米粉で作ることも可能です。だまにならなくて、適度な弾力がある米粉は、プディングケーキととても相性がよいです。

卵は、卵白と卵黄を分けて使います。卵黄と砂糖、摩り下ろしたレモン皮をボールに入れて、軽くかき混ぜます。レモンの皮は、ゼスターという専用のすりおろし器で、黄色い部分だけを摩り下ろします。

レモンのしぼり汁を入れます。おおよそ、大きなレモンなら2個、小さいものなら3個の、レモンの果汁を使います。

牛乳を加えます。もっとクリーミーな仕上がりしたい場合、牛乳の量は、350mlくらいまで、多くしても大丈夫です。

溶かしバターを加えます。

別のボールに卵白を入れて、メレンゲを作ります。

メレンゲを加えて、生地を一つにまとめます。

底の浅い耐熱容器に、バター (分量外) を薄く塗ってから、生地を流し入れます。

摂氏170度に温めたオーブンで、表面に軽く焦げ目がつくまで、40分程度焼きます。

好みで、粉砂糖をふりかけます。アイスクリームや、泡立てた生クリームを添えてもいいと思います。

Lemon Pudding Cake レモンプディングケーキ
準備時間 : 20分
加熱時間 :摂氏 160度のオーブンで 40分
難易度★★☆
【 材料 8 x 8 -inch (20 x 20 cm) べイキングディッシュ 】
卵黄 ————————————– 3個
砂糖 ————————————– 80 g
レモン果汁 ————————— 80 ml
レモンの皮 (摩り下ろす) —- 大匙 1
牛乳 ————————————– 235 ml
溶かしバター ———————— 大匙 2
薄力粉 又は 米粉 —————- 65 g
【 作り方 】
オーブンを摂氏170度に温める。
卵黄、砂糖、摩り下ろしたレモンの皮をボールに入れて、混ぜあわせる。さらに、牛乳、レモンの果汁、溶かしたバターを加えて、混ぜる。
卵白を別のボールに入れて、角がたつまで、泡立てる。
泡立てた卵白を、 に加えて、全体を一つにまとめる。
バターを塗った耐熱容器に、 を流し入れて、表面を平に整える。
温めておいたオーブンで、軽く表面に焦げ目がつくまで、40分程度焼く。
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