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長粒米(Long Grain Rice)をマスターする

 お米は世界中で食べられている主要な作物の一つですが、お米の形状から、長粒米、中粒米、短粒米に分けられます。はっきりと「何ミリ以上なら、長粒米である」というような、正式な定義があるわけでありませんが、お米の長さで種類を分類します。概して、お米の長さが長くなればなるほど、粘り気が少なくパサパサとした傾向になり、短いほど、炊きあがりがもちっとした感触のお米になります。しかし、東南アジアなど、長粒米のもち米というような、長いお米だけどもちっとしている、という品種もあるので、必ずしもお米の長さと粘り気が比例しているわけではありません。一方、お米の種類をインディカ米、ジャポニカ米と分類することがあります。これはどちらかというと、お米の種類というようよりかは、イネの種類と言った方が適切です。主にアジアで栽培されているイネの品種は、大きくインディカ種とジャポニカ種の二種類に分類されることが多いです。一般的に、インディカ種でとれるインディカ米は、長粒米のお米が多く、ジャポニカ種のジャポニカ米は、中粒米、もしくは短粒米とされることが多いですが、必ずしもジャポニカ米なら短粒米であると言えるほど、単純ではありません。

 私たちが日常的に食べている日本のお米は、ジャポニカ種であり、粘り気のある短粒米です。日本の食文化はこの短粒米を主食として発展してきたため、そのほかの食材や料理も、お米にあうもの、というのが日本食の味覚の基準になっているような気がします。例えば、カレーというのは、インドで発祥して、世界中で食べられている料理ですが、日本のカレーは、非常に甘みが強く、全体的にトロっとした感じで、お米によく絡むようになっています。日本の食事は、ごはんとよくあうこと、ということが一つのおいしさの基準として定着していると言ってよいと思います。

 しかしながら、日本米のようにもちっとした食感の短粒米を好んで食している地域というのは、世界的にみるとそれほど多くはありません。東南アジアでもインドでも、主に食べられているのはさらっとした食感があり長粒米で、アメリカ南部で主に食されているのも長粒米です。長粒米と短粒米は、ただ形が違うだけというわけではなく、加熱時間や調理方法が異なります。ルイジアナ州のガンボやなど、カレーのように、シンプルに炊き上げた米と一緒に食べるというものであれば、好きなタイプのお米を自由に選べばいいと思います。しかし、ピラフやジャンバラヤ、または鶏肉とライスのキャセロールなど、お米をスープとともに炊き込むタイプのレシピは、長粒米を使った方が失敗がありません。また日本が日本のお米にあるように、他の食材の料理方法が決定づけられきたように、他国の食文化でも同様に、その地域で栽培されているお米に適した料理文化を守っています。従って、海外のお料理を日本で作ろうとするときも、出来ることなら、その土地で使われているお米と、同じ種類のお米を使用したほうがいいと思います。残念ながらアメリカの長粒米を日本で手に入れることは難しいですが、タイやインドのお米は比較的に簡単に入手できるので、これらを使うことをお薦めします。

 長粒米は短粒米よりも粘り気なく、パサパサとした食感が特徴です。長粒米を炊くときも、お米一つ一つがくっつくことがなく、このパサパサ感を出来るだけ保持した形で炊き上げるのが、おいしい炊き方だとされています。日本のお米の炊き方ように、これが正しい長粒米の炊き方、というものがあるわけでありませんが、東南アジアで多く行われいている方法に一つに、湯取り法と言われる方法があります。これは、お米を炊くというよりも、茹でると言った方が適切で、その名の通り、お米を沸騰したお湯で茹で、少し芯が残っている状態で火を止めて、ざるにあけて水気を切ります。その後お米を鍋にもどし、蓋をした状態で10分程度蒸らします。アメリカでもこの方法でお米を炊いている人もいますが、どちらかというと、アメリカのお米の炊き方は日本のお米の炊き方に近いです。まず鍋に水と米を入れて、蓋をして強火で火にかけます。 沸騰したら、火を弱めて、2、3分弱火で煮ます。この時、水の量が多すぎるようであったら、お米がこぼれないように 注意しながら、上澄み液を捨てます。そのまま弱火で 米に少し芯が残る程度まで10分程度弱火で煮ます。火を止めてからさらに蓋をして、15分程度蒸らします。長粒米は、短粒米よりも水分を吸収しやすく、必要な量はお米に対して2倍程度を言われることが多いです。長粒米の水分量を適切に調整しながら、調理できるようになると、料理のレパートリーが広がります。

 なお、長粒米も短粒米と同様に、精米してある白米 (white rice)と、そうでない玄米 (brown rice)があります。アメリカでも健康を意識して、玄米を積極的に食べている人もいます。またルイジアナ州では、伝統的に玄米が好んで食されてきたという地域もありません。玄米の場合、白米よりも水分が吸収されにくく、調理に時間がかかります。長粒米の玄米は、日本でみかけたことはありませんが、玄米の場合は、それほど短粒米と長粒米の違いが大きくはないという印象です。ある意味、ルイジアナ州のスパイスの効いた料理は玄米とよくあっているという気がします。ガンボやレッドアンドビーンズなどは、日本の玄米と組み合わせるのも悪くないという気がしています。

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