02 朝食とブランチ

Shakshuka シャクシュカ

トマトを煮込んだソースに、卵を割り入れて作る、シャクシュカ (shakusuka) です。シャクシュカと言う名前はアラビア語で、混ぜ合わせたもの (mixture) と言う意味なので、半熟状態の黄身とトマトソースを混ぜあわせて、好みのパンにつけながら頂きます。トロっとした黄身とトマトの酸味を和らげるので、美味しいです。

シャクシュカという料理自体は、アルジェリアやチュニジアなどの北アフリカがルーツで、最初に中東に広がりました。中東のシャクシュカは、スパイス使いに特徴があり、クミンやコリアンダーなどを使います。中東からのユダヤ系の移民が、1990年代にシャクシュカを北米に広めたと言われます。アメリカのシャクシュカは、必ずしもスパイスが効いているとは限りませんが、トマトソースに卵を割り入れて作る料理を、「シャクシュカ」と呼んでいます。

「シャクシュカ」に共通している食材は、卵とトマトで、他には玉ねぎ、ニンニク、フレッシュなハーブが使われることが多いです。トマトはフレッシュなものでも、水煮缶でもいいです。その他、ピーマンやパプリカ、アスパラガス、グリーンピースなどの野菜が加えられたり、イタリア風に、ブレックファストソーセージを炒めたり、ひよこ豆などの豆類が加えられることもあります。

「シャクシュカ」には、世界中に様々なバリエーションがあります。アメリカでも色々なレシピがあり、レシピによって、スパニッシュエッグ (Spanish Eggs) と呼ばれたり、 Eggs in Purgatory などと呼ばれることもありますが、厳密な区別はされていません。アメリカでは、卵料理は、朝ごはんに食べるからという意識が強いので、残ったトマト缶などで作る、ちょっと変わった朝ごはんメニューという位置づけです。手元にある食材やスパイスを使い、それぞれの好みに応じた、様々なシャクシュカを楽しんでいるという感じです。

「シャクシュカ」のバリエーションは、だいたい以下の通りです。

  • Menemen メネマン : メネマンはギリシア語で、こぼれる、又は覆われるという意味です。ギリシアやトルコなど、地中海地域のシャクシュカです。フェタチーズや、ピタパンが添えられます。卵を目玉焼きスタイルにして焼くのではなくて、予めフライパンの中で、溶き卵を流しいれて、スクランブルエッグのようにして、仕上げるのが特徴です。
  • Huevos a la flamenca (Spanish Eggs) : フラメンコがさかんな、スペインのアンダルシア地方のシャクシュカで、スパイシーなソーセージ、チョリソーや生ハム、マンチェゴなどのチーズが加えられることもあります。スペインでは、卵を食べるのは、朝ごはんとは限らないので、タパスの定番メニューの一つです。
  • Uova in Purgatorio (Eggs in Purgatory) : イタリアン版のシャクシュカです。purgatorio というのは、煉獄と言う意味で、なんだかおどろおどろしい名前です。イタリアンソーセージを炒めて加えたり、パルメジャーノチーズが添えられたりします。
  • Huevos Rancheros (rancher’s eggs) : メキシコ版のシャクシュカです。スペイン語で牧場の卵という意味です。サルサを加えて、トルティーヤを添えるのが、メキシコ風です。

今回は、トマトの水煮缶を使った、とてもシンプルで簡単なレシピです。玉ねぎとニンニクは微塵切りします。ハーブは、香菜やイタリアンパセリなど、好みのものを微塵切りにします。

フライパンにオリーブオイルと玉ねぎを入れて中火にかけ、しんなりとするまで炒めます。

続いてニンニクを加えます。

トマトの水煮缶を入れます。水煮缶は、400グラム程度の缶詰を一缶使います。

黒胡椒、塩、カイエンヌペッパー、クミンを加えて混ぜ合わせます。辛さを抑えたい場合は、カイエンヌペッパーのかわりにパプリカと使うといいです。

トマトソースにくぼみを作って、卵をそっと落とします。一度、別の器に卵を割り入れてから、フライパンに流し入れるようにすると、失敗しません。

予熱でも火が通るので、卵の白身が固まりだしたら、火を止めます。卵の黄身を黄色くのこしたいときは、蓋をしめないで火を通すことがポイントです。ただし、卵が黄色い色なら、半熟であるとは限らず、表面は半熟でも、中の方は火が通ることがあるので注意が必要です。黄身の部分が卵白に覆われているので、見た目はうっすらと白っぽくなりますが、蓋をして、短時間で火を通してしまった方が、黄身が半熟のまま、短時間で全体に満遍なく火が通るので、楽に調理できます。

食べる直前に、さらにフレッシュなハーブを散らします。好みのパンを添えて、黄身を崩しながら食べると美味しいです。

Shakshuka シャクシュカ
準備時間 : 10分
加熱時間 :ガスコンロの上で15-20分
難易度★☆☆
【 材料 2-4 人前 】
玉ねぎ (小) ————————– 1 個
ニンニク —————————— 1 片
オリーブオイル ——————- 大匙 2
トマト水煮缶 (角切り) ——– 400 g
—————————————- 4 個
カイエンヌペッパー ———— 小匙 ½
クミン (粉) ————————– 小匙 1
—————————————- 適宜
黒胡椒 ———————————- 適宜
フレッシュハーブ、イタリアンパセリ、香菜、青ネギ、バジルなど(微塵切り) 適宜
【 作り方 】
玉ねぎ、ニンニクはそれぞれ微塵切りにする。ハーブは葉の部分を微塵切りにする。
フライパンにオリーブオイルを入れて、中火にかける。玉ねぎを入れて、しんなりするまで炒める。続いて、微塵切りにしたニンニクを加えて、香りがたつまで軽く炒める。
トマトの水煮を入れて、軽くかき混ぜる。さらに、カイエンヌペッパー、クミン、塩、黒胡椒を加えて、混ぜ合わせる。
トマトソースに、直径3センチ程度のくぼみをつくって、卵を割り入れる。白身が固まりだしたら、火をとめて、予熱で火を通す。
食べる直前に、さらに刻んだハーブをふりかける。
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